盛大に責められる
9月2日、民主党のナンシー・ペロシ下院議長は、今週初めにサンフランシスコの美容院を訪問、屋内でスタイリングを受けた。
現在、「カリフォルニア州は屋内でのヘアサロン営業を禁止」している。なお、屋外でのカットなどに限り、9月1日から営業を許可したばかりだった。
サンフランシスコで記者会見を行ったペロシ下院議長は、ヘアサロンに惑わされたと主張した。
今回流出したセキュリティカメラの映像によると、ペロシ下院議長の顔にマスクはついておらず、アゴまでずり下がっていた。
ペロシ下院議長は記者団に対し、次のように語った。
ナンシー・ペロシ下院議長:
「私は何年にもわたって何度も通った近所のヘアサロンの評判と言葉を信頼した。スタッフたちはプロフェッショナルだ。彼らは感染予防対策を施し対応すると言い、私はその言葉を信頼し、髪をセットアップした」
「現在、カリフォルニア州内での屋内ヘアサロン営業は禁止されており、それを破った私は責任を負わねばならない」
「しかし、私にセットアップできると進言したこのサロンも、法を破った。彼らは私に謝罪しなければならない」
「当該サロンのモチベーションについては言及しないが、彼らは私にセットアップできると言い、問題なく仕事をこなした」
当該サロンからペロシ下院議長に提供された「セットアップ?できますよ」発言を引用し、ナンシー・ペロシオフィス事務所はカリフォルニア州のコロナウイルスガイダンスを破ったわけではないと主張した。
しかし、ドナルド・トランプ大統領は、SNSで全世界に拡散された違法サロン動画およびマスクずり下がり案件を痛烈に批判した。
ドナルド・トランプ大統領:
「クレイジー・ナンシー・ペロシ下院議長は、カリフォルニア州の屋内ヘアサロンが閉鎖されているにも関わず、そこにいた。そして、マスクを着用しなければならない空間でそれをせず、酷く嘲笑されているようだ」
「私たちはほぼ確実に下院を取り戻す。クレイジー・ナンシー・ペロシには荷物を送りつけよう」
Crazy Nancy Pelosi is being decimated for having a beauty parlor opened, when all others are closed, and for not wearing a Mask - despite constantly lecturing everyone else. We will almost certainly take back the House, and send Nancy packing!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) September 2, 2020
このペロシ下院議長案件は、民主党に害を及ぼす可能性が少なからず、ある。
トランプ大統領のお膝元、フォックスニュースが取得した当該サロンのセキュリティカメラ映像から、以下の事実が判明した。
①ペロシ下院議長は8月31日の午後に当該サロンを訪れた
②マスクをアゴに下げている時、髪が濡れていた
③スタイリストは黒いマスクを着用していた
セットアップ中にペロシ下院議長がマスクを正しく着用していたか否かは、判断できなかった。
サンフランシスコで記者会見したペロシ下院議長は記者団に対し、「あの映像は髪を洗い終えた直後だ。髪を洗う時、マスクは着用できない。あなたたちも髪を洗う時はマスクを外すはずだ。私はトランプ大統領とは違い、常にマスクを着用してきた」と主張した。
9月1日の夜、ペロシ下院議長のスポークスマンを務めるドリュー・ハムミル氏は、ABCの取材に対し以下のようにコメントした。
ドリュー・ハムミル氏:
「当該サロンは、一度に1人の顧客だけを屋内に案内しセットアップできる、とサンフランシスコ当局から許可を得たと述べた」
「ペロシ下院議長は常にマスクを着用し、地域のコロナウイルス規則を遵守してきた。今回、当該サロンは月曜日にセットアップできると提案し、サンフランシスコから許可も得たと述べている。議長はその言葉を信じた」
記者会見するペロシ下院議長
当該サロンとフォックスニュース
ペロシ下院議長の発言を受け、トランプ大統領のお膝元であるフォックスニュースは当該サロンのオーナー、エリカ・キウス氏に電話インタビューを試みた。
キウス氏はインタビューに対し、「屋内空間でマスクを着用していない客がサービス(セットアップ含む)を受けることは、カリフォルニア州のコロナウイルス規則に違反している」と述べた。
さらに、「ペロシ下院議長は私たちに平手打ちを浴びせた。他に誰も入ってこないと分かっていたから、マスクもずり下げ放題だった。彼女はただ自分の髪がキレイにセットアップされればいいと思っていたのだろう」と付け加えた。
キオス氏によると、ペロシ下院議長のスタイリストは当該サロンの設備の利用を許可されており、実質独立して営業・カットを行っているという。
なお、州の規則に従い閉鎖中だった当該サロンの利用を、オーナーであるキオス氏が許可したか否かは不明である。
先週金曜日に発出されたサンフランシスコ市長の声明は以下の通りである。
屋外でのヘアサロン営業について:
①ヘアサロンの屋外サービス(3月から閉鎖されていた)は、9月1日から再開できる
②ただし、屋内でのサービスは許可されず、屋外でもマスク着用を義務付ける
③屋外で提供できるサービスはヘアカット、カラーリング、マッサージ、ネイルサービス
④スタイリストと顧客は常にマスクを着用しなければならない
9月1日から施行された新しいガイダンスでは、「シャンプーは許可されておらず」、スタイリストは一度に複数の顧客を招き入れてはいけないことが決まっている。
記者会見するペロシ下院議長2
ホワイトハウスの反応
9月2日、マーク・メドウズ大統領首席補佐官は記者団に対し、「ペロシ下院議長のサロン訪問は、彼女の人間性を象徴している」と述べた。
マーク・メドウズ大統領首席補佐官:
「これは典型的な民主党下院議員のやり方である。彼らは国営テレビに出演し、国民へ色んなメッセージを送っている。しかし、カメラが回っていない時、彼らは好き放題やっている」
「ペロシ下院議長は、サロンを自分の寝室と勘違いしているようだ。サロンも議会議事堂もホワイトハウス執務室も皆同じである。法律を遵守し、感染予防対策を徹底しなければならない」
ペロシ下院議長への一斉爆撃は一向に止む気配をみせない。
共和党上院のツイッターアカウントは、「ペロシ下院議長は、コロナウイルスの蔓延を防ぐために、経済および中小企業をロックダウンすべきと語っていた。彼女の立場に立てば、それは当然かもしれない。なぜなら、彼女は自分の力を駆使し、いつでも好きな時にサロンを訪問できるからだ」とツイートした。
共和党およびトランプ大統領はペロシ下院議長を集団暴行しているが、自分たちの過去の行いを一度見直した方がよい。
トランプ大統領は疾病予防管理センター(CDC)のガイダンス発表以降、約3か月間マスクを頑なに拒否した。
さらに、先週ニューハンプシャーで行われた決起集会でもマスクは着用せず、熱烈な極右主義者たちもそれに追随した。
アメリカを破壊したパンデミックの間、ペロシ議長は常にマスクを着用した。が、共和党員はCDCのガイダンスを信用してはならないと主張していた。
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