◎18日の新規陽性は90,418件で、そのうち10,000件以上がオミクロン株だった。
2021年12月18日/イギリス、ロンドンの中心部、政府のコロナ制限に反対する抗議デモ(Getty Images/AFP通信/EPA通信)

12月18日、ロンドンの市長はコロナ変異ウイルス「オミクロン株」が爆発的な勢いで拡大していることに深刻な懸念を表明し、現在の感染状況を「大事件」と呼んだ。

BBCニュースによると、18日の新規陽性は90,418件で、そのうち10,000件以上がオミクロン株だったという。

ロンドンのサディク・カーン市長は、オミクロン株の爆発的な感染拡大は医療システムを圧倒する可能性があると警告した。

政府の科学顧問も「より厳しい制限を導入しなければ、全国の新規入院患者は1日3,000人に達する可能性がある」と警告し、ボリス・ジョンソン首相に対応を促した。

BBCによると、閣僚らは18日午後に緊急閣議を開き、今後の対応について協議したという。議事録には、「閣議に出席した政府の科学顧問たちは全国規模の封鎖と同様の措置が必要と提案した」と書かれていた。

顧問たちはオミクロン株の蔓延を抑えるために、「集会の制限」「社会的距離のルール強化」「リスクの高い施設の閉鎖」などを閣僚に提案した。

また顧問たちは「屋内施設での集会やイベントが感染拡大の主な要因であり、大規模イベントはスーパー・スプレッダーを引き起こす可能性がある」と警告した。

顧問たちは、「制限の導入が遅れるほど事態は深刻になる」と述べ、「早めに手を打つことが重要」と強調した。

ジョンソン首相は先日、「全国封鎖ではなくワクチンパスポート、ブースターショット、マスク義務化などで危機を乗り切る」と約束した。

保健当局によると、現在の1日あたりの新規入院患者は全国で900人前後だという。

一部の医療専門家は、ジョンソン首相の計画を維持すると1日当たりの新規陽性は60万~200万件に達する可能性があると指摘している。現在の1日あたりの死亡者は100人前後だが、陽性者が劇的に増加すると入院患者も当然増加するために、他の病気で治療を必要としている患者や高齢者に影響が出ることは確実である。

ロンドンのカーン市長は、「一部の医療機関は陽性者の急増に対処しきれていない」と述べた。保健当局によると、ロンドンの総入院患者数は先週から約29%増加し、1日あたりの新規入院は約200人に増加したという。

しかし、ロンドンの中心街ウェストミンスターでは18日、政府のコロナ制限に反対する大規模な抗議デモが開催され、一部の暴徒と警察が衝突した。BBCなどによると、数人の警察官が乱闘で負傷したという。

オックスフォード・ストリートを行進した数百人のデモ隊はマスクを着用せずに「自由!」「抵抗!」などと叫び、政府に現在の制限をすべて解除するよう求めた。

ある抗議者は「ワクチンパスポートはイギリスの自由を殺す」と書かれた看板を振り回し、別の抗議者は「ジョンソンとジャビド(保健相)を踏みつけろ!」と吠えた。

イングランドとスコットランドのコロナは、デルタ株からオミクロン株に置き換わりつつあると推定されている。英国保健安全局(HSE)は18日、イギリス全体でオミクロン株に感染した7人の死亡が確認されたと述べた。

オミクロン株の拡大はワクチン接種キャンペーンを後押ししており、18日の接種数は2日連続で80万回を超えた。政府は1日100万回以上を目指している。

一方、世界保健機関(WHO)は18日、オミクロン株を検出した国は89カ国に増加し、その症例数は1.5~3日ごとに倍増していると報告した。

WHOと世界の科学者はオミクロン株の研究を進めているが、主要な疑問(既存のワクチンの効果、重症化リスクなど)の答えは出ていない。

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