◎イングランド公衆衛生局(PHE)は13日、「過去24時間でインドの変異種を1,313件確認した」と述べた。
5月13日、イギリスのボリス・ジョンソン首相は、インドで最初に確認されたコロナウイルス変異種の感染者が急増していることに懸念を表明した。
ジョンソン首相は記者団に対し、「変異種の感染拡大を懸念している」と述べた。「政府は対象の変異種を抑え込むための対策を検討しています。私たちはあらゆる可能性を検討しており、ロックダウンも除外していません」
ワクチン接種で世界をリードしているイングランドは感染者と死亡者の急減を受け、規則を大きく緩和している。しかし、ジョンソン首相は必要に応じて「経済的および社会的制限をイングランドの特定の地域に課す可能性がある」と述べた。
英BBCニュースによると、対策にはインドの変異種が急拡大している地域の住民に対する「2回目のワクチン接種」の可能性も含まれているという。
イングランド公衆衛生局(PHE)は13日、「過去24時間でインドの変異種を1,313件確認した」と述べた。BBCニュースによると、PHEが5月5日までに確認したインドの変異種の件数は520件だったという。
英保健省は、インドの変異種がより重篤な症状を引き起こすという確固たる証拠は示されていないと述べ、国民に落ち着くよう促した。コロナワクチンはインドの変異種にも効果を発揮すると期待されており、ワクチンメーカーや専門家は調査を続けている。
マット・ハンコック保健相は13日、感染が急増している地域を支援すると述べたうえで、ワクチンを接種した人も警戒を怠らないよう促した。「感染がさらに広がった場合、地域レベルの封鎖を課す可能性を除外することはできません」
ジョンソン首相は以前の声明でインドの変異種に懸念を示し、感染が拡大すれば特定地域を対象とする封鎖の可能性を除外しないと述べたが、「現在予定している制限の緩和計画は予定通り実行する」と強調していた。
次の緩和は5月17日に行われる予定。
保健当局のまとめによると、イギリスの5月13日の新規陽性者数は2,656件、死亡者は11人だった。
イギリスはファイザーとアストラゼネカワクチンを積極的に展開し、国内の接種数は5,400万回を超え、少なくとも1回接種した人の割合は主要先進国の中でトップクラスを維持している。
<ワクチン接種数/少なくとも1回接種した人の割合/5月14日時点>
アメリカ:2億6,500万回/46%
中国:3億5,400万回/15%
インド:1億7,600万回/10%
イギリス:5,400万回/53%
ブラジル:4,900万回/16%
ドイツ:3,700万回/34%
トルコ:2,500万回/17%
イスラエル:1,100万回/63%
日本:530万回/3%
BBCニュースによると、国内の15の地域で検査体制が強化され、変異種の感染が広がりつつある地域では、濃厚接触者の追跡も強化されたという。
ジョンソン首相は「接種を完全に終えた人に対する2回目の接種」を検討していると述べたが、時期や対象の年齢層などは明らかにしなかった。
インドの変異種B.1.617は30カ国以上に広がっており、新たな感染再拡大を引き起こす可能性があると懸念されている。世界保健機関(WHO)は先日、B.1.617を「懸念すべき変異種」に指定した。
イギリス、南アフリカ、ブラジルで最初に確認された変異種も「懸念すべき変異種」に指定されている。