◎タンザニアの警察は、ジョン・マグフリ大統領の健康状態に関する噂を流した罪で男性を逮捕した。
報道によると、タンザニアの警察は、ジョン・マグフリ大統領の健康状態に関する噂を流した罪で男性を逮捕したという。
マグリフ大統領は2月27日以来公の場に姿を現しておらず、野党指導者から指揮を執れる状態ではないと指摘されている。
キノンドーニ・ラマダニ・キンガイ地域警察長官は3月13日の記者会見で、「マグフリ大統領は重病を患い入院している、という誤った情報を流した男性を少なくとも1人逮捕しました」と述べた。
「虚偽の情報を広めている人はまだたくさんいます。警察はマグリフ大統領に関する悪質な噂を流した市民をひとり残らず逮捕します」
ハッサン・マジャリワ首相はマグフリ大統領の重病説を否定し、コロナウイルスに感染したという噂も却下した。マジャリワ首相によると、マグフリ大統領は公の場に出る余裕がないほど忙しいという。
「大統領にはやるべきことがたくさんあります。彼は側近にいくつかの任務を言い渡しました」
マグフリ大統領から指示を受けた憲法担当大臣は13日の声明で、「マグフリ大統領の噂をソーシャルメディアに投稿したタンザニア人はサイバー犯罪法に違反しており、逮捕されます」と述べた。
サイバー犯罪法は表現の自由を抑圧しているマグフリ大統領が施行した法律のひとつである。
憲法担当大臣はソーシャルメディアアカウントに、「国家元首は自撮りで日々の生活をアピールするジョギングクラブの長ではありません」と投稿し、「サイバー犯罪法に違反している人は、どのような罪に問われるかを理解する必要があります。政府はインターネットを監視しています」と警告した。
マグフリ大統領はアフリカで最も著名なコロナウイルス懐疑論者の1人である。
マグフリ大統領は昨年、「コロナウイルスはタンザニア国民の3日間の祈りによって根絶されました」と宣言し、世界保健機関(WHO)を困惑させた。また、マスクの着用、社会的距離、ワクチン接種に疑問を投げかけ、誤った情報に惑わされてはいけないと国民に何度も警告したうえで、漢方薬と蒸気治療を推奨している。
マグフリ大統領は週に数回国営テレビで演説を行うため、2週間以上姿を消すことは極めて珍しいと伝えられている。
タンザニアは2020年4月以来コロナウイルスの感染状況を公表しておらず、WHOはデータの公開と公衆衛生対策の強化を求めている。先月、都市ダル・エス・サラームの米国大使館はコロナの感染者が1月から急増していると報告した。
WHOのテドロス・アダノム事務局長は2月20日の記者会見で、「多くのタンザニア人が入国時のコロナ検査で陽性と診断されています」と指摘し、感染予防対策の必要性を訴えた。
タンザニアからイギリスに入国した2人は、従来のコロナより感染力の強い南アフリカのB.1351変異種に感染していた。
昨年10月の大統領選挙でマグフリ大統領に敗れた元野党党首のトゥンドゥ・リス氏は先週、「大統領はコロナの治療を受けるために隣国ケニアに搬送され、その後、危機的な状態でインドに再搬送されました」と主張している。
リス氏は大統領選挙における大規模な不正を指摘し、平和的に抗議していたが、警察の厳しい取り締まりに直面し、昨年ベルギーに亡命した。