◎11月1日の全国の新規陽性者数は3日連続で40,000件、死亡者は7日連続で1,100人を超えた。
11月1日、ロシア西部ノヴゴロド州は、コロナウイルスの陽性者と死亡者数が連日過去最多を更新していることを受け、州の企業と住民に休暇(休業)を1週間延長するよう命じた。
ノヴゴロド州はウラジーミル・プーチン大統領の休暇命令を最初に導入した地域のひとつだった。
プーチン大統領は先月末、国民に10月30日~11月7日まで仕事を休むよう命じた。また、感染状況の深刻な地域は早めに休暇を開始し、必要に応じて期間を延長するよう地方政府に促していた。
保健当局によると、11月1日の全国の新規陽性者数は3日連続で40,000件、死亡者は7日連続で1,100人を超えたという。
首都モスクワの企業は10月28日、ノヴゴロド州は25日にほぼ閉鎖された。
ノヴゴロド州の保健当局は1日、新たに284件の陽性を確認したと報告した。当局によると、1カ月前の新規陽性は100~140件の間で推移していたが、最近の感染拡大で倍以上に増加したという。
アンドレイ・ニキーチン州知事は声明で、状況が改善する兆しは見られないと述べ、住民に自宅にとどまり、外出する際はマスクを着用するよう呼びかけた。
ロシアの感染拡大の主な要因はワクチン接種率の低さと、感染予防対策の甘さと考えられている。ロシアは昨年、世界で初めてコロナワクチンを承認した。しかし、多くの国民が国産ワクチン「スプートニクV」を信用せず、接種を終えた人は10月末時点で人口の約35%にとどまっている。
プーチン大統領の休暇命令は公共交通機関や商業施設の混雑を回避し、デルタ株を抑えることを目的としている。しかし、一部の住民はノーマスク・ノーワクチンで黒海のリゾート地に出発した。
ロシアの公衆衛生機関、ロシア連邦消費者権利・人間福利保護管理庁のアンナ・ポポヴァ博士は1日の閣議で、「全国の95%以上の地域で感染が拡大し続けている」と警告した。
プーチン大統領は1日に行われた軍関係者との協議の中で、「感染状況は非常に深刻」と懸念を表明した。