◎最も大きな影響を受けた国は中国と米国で、影響は12月27日以降も続くと予想されている。
12月26日、世界の航空各社はコロナウイルスの感染拡大の影響でさらに数千便の欠航を決め、数十万の旅行者に打撃を与えた。
航空に関する情報を世界規模で網羅するFlightAwareによると、クリスマス・イブから26日の間に欠航した便は世界で7,500便を超えたという。なお、サイトにキャンセルの理由は記載されていない。
最も大きな影響を受けた国は中国と米国で、影響は27日以降も続くと予想されている。
影響を受けた人々は空港が大変な状況になっていることをソーシャルメディアで報告した。あるユーザーは空港の出発前検査で陽性が判明し、「自宅に強制送還された」とツイートした。
航空会社で働いているという女性ユーザーは、「濃厚接触者に認定され、自宅にとどまるよう命じられた」と述べた。「PCR検査はすべて陰性でしたが、自宅待機を余儀なくされています...」
濃厚接触者に自宅待機を求める措置は、コロナ変異ウイルス「オミクロン株」の影響で一層強化された。
イギリスや南アフリカの研究機関などは、オミクロン株の重症化リスクは他の変異株より低く見えるという初期調査の結果を公表したが、多くの科学者が昨冬のピークを超える感染爆発に発展する可能性があると懸念を表明した。
FlightAwareによると、26日に欠航を決めた便は3,000を超え、そのおよそ3分の1が米国を発着する便だったという。
大きな影響を受けたデルタ航空、ユナイテッド航空、格安便を運航するジェットブルー航空は対応に追われた。
ユナイテッド航空は24日の声明で、「オミクロン株の感染拡大は当社に直接的な影響を及ぼした」と述べ、関係機関と連絡を取り合っていると明らかにしていた。
ユナイテッド航空のスポークスマンは26日、AP通信の取材に対し、「オミクロン株の感染拡大に伴う人員配置の見直しは完全に想定外だった」と述べた。「ウイルスは想定以上の勢いで拡散し、多くの職員が感染または濃厚接触者に認定されました...」
疾病予防管理センター(CDC)によると、全米の新規陽性はほぼオミクロン株に置き換わったとみられるという。
最も大きな影響を受けた企業は、26日だけで約400便の欠航を決めた中国東方航空(チャイナ・イースタン)と思われる。国営メディアなどによると、中央部陝西省(せんせいしょう)西安市の空港では120便以上が欠航になったという。
西安市では12月9日以降、数百件の新規陽性が確認されており、共産党は先週、都市の住民約1,300万人に自宅待機を命じた。
ロンドンのヒースロー空港でも26日だけで60便以上が欠航を決めている。
フランスから米国のニューアーク・リバティー空港(ニュージャージー州)に到着した女性はAP通信に、「出発時刻は4時間遅れ、入国後の検査は5時間かかった」と述べた。「私はブースターを接種していますが、万一ここで感染または濃厚接触者に認定されれば、立ち往生するかもしれません...」