◎入国者はワクチン接種証明と陰性証明書の提示を求められるが、検疫は廃止された。
ニュージーランド政府は1日、コロナウイルスの感染拡大を防ぐために課した入国制限を全面的に解除した。同国が国境を完全開放するのは2020年3月以来約2年半ぶり。
NZLヘラルドによると、移民局はビザを持つ外国人と学生ビザを持つ学生の受け入れをまもなく再開するという。
入国者はワクチン接種証明と陰性証明書の提示を求められるが、検疫は廃止された。
海上国境も合わせて開放され、クルーズ船や外国の個人船の入港も可能になった。
NZL政府は今年2月に国境再開計画を発表した。3月には他国でワクチン接種を終えたNZL国民の帰国を許可し、4月にはオーストラリア人の検疫なし入国を許可している。
さらに5月には米国や日本など60カ国以上の外国人観客客の受け入れを再開した。
アーダーン(Jacinda Ardern)首相は1日、オークランドで開催されたイベントで、「NZLは他国と自国の安全を守りながら、コロナウイルスの世界的大流行に対処していきます」と語った。
観光業界は入国制限の全面廃止を歓迎した。
NZLの入国制限は西側諸国の中で最も厳しく、厳しい制限と規則に抗議する声が上がっていた。
観光産業は入国制限で最も大きな打撃を受けた産業のひとつである。
公共放送テレビジョン・ニュージーランドによると、2021年GDPにおける観光産業の割合は前年の5.5%から2.9%に落ち込んだという。
特に国際観光業は大きな打撃を受け、政府のデータによると、2021年GDPに占める割合は前年の10分の1以下に激減した。
テレビジョンNZLによると、観光産業に従事する労働者はこの期間で7万2000人以上減少したという。