◎北部の主要都市でバーの20時閉店に抗議するデモが発生し、一部の若者は警察に花火を発射した。
11月13日、オランダはコロナウイルスの感染再拡大を受け、3週間の部分封鎖を開始した。
マルク・ルッテ首相は12日の会見で、国内のワクチン接種は順調に進んでいると強調し、今回の部分封鎖でデルタを抑え込むと国民に強く呼びかけた。
<オランダの部分封鎖 11月13日~>
・必要不可欠な施設(病院、インフラ関係企業、薬局、ガソリンスタンドなど)は営業を継続。
・レストラン、バー、カフェ、スーパーマーケットの営業時間は20時まで。
・必要不可欠でない施設および店舗(カジノ、サウナ、美容院、サロンなど)の営業時間は18時まで。
・プロとアマチュアスポーツは無観客で継続。サッカーW杯予選含む。
・テレワークを強く推奨。
現地メディアによると、北部の主要都市でバーの20時閉店に抗議するデモが発生し、一部の若者は警察に花火を発射したという。
公共放送NOSは、首都アムステルダムの北約140kmに位置するレーワルデンの中央広場に数百人の若者が集結したと報じた。NOSによると、若者たちは花火を打ち上げ、酒を飲み、機動隊に立ち向かったという。
南部の都市では20時以降も営業を続けるバーやレストランが複数確認されたと伝えられている。
ユトレヒト州の学校に通うスザンヌ・ファン・デ・ウィアード氏はNOSの取材に対し、「納得できない」と述べた。「ロックダウンを受け入れることはできません。私たち学生は豊かな社会生活とリラックスタイムを求めています。ロックダウンはそれらをすべて台無しにするでしょう...」
バイト帰りのニール・ボー・フィンレイソン氏は英BBCニュースに、「私はかなりイライラしています」と語った。
アムステルダムの学生サスキア・ヘイスター氏は、「部分封鎖は学生の精神に深刻な影響を与えると思います」と主張した。「以前の封鎖の時もストレスに悩まされました。私たちはカフェでコーヒーを飲み、好きな時間に外出したいのです。私の精神はメルトダウンを起こしました...」
保健当局によると、11月12日の新規陽性者数は過去最多に迫る16,204件、直近1週間の陽性者数は1日あたり約13,000件に達したという。ただし、死亡者は50人以下で推移している。
オランダのワクチン接種率はEU平均より高く、人口当たりの完全接種率は11月7日時点で約73%、少なくとも1回接種した人は約76%、18歳以上の完全接種率は約85%に達した。
オランダは欧州で進行中の感染再拡大に伴い、西欧で最初に部分封鎖を再導入した。ドイツを含む他の主要な感染拡大国は制限の導入に慎重な姿勢を見せている。ただし、オーストリアの一部の州はより強力な制限を15日から導入する予定である。
ハーグの抗議デモに参加した女学生はAP通信の取材に対し、「9月の制限緩和からまだ2カ月しか経っていない」と不満を表明した。「本当にやめてほしいです。学生は以前の生活様式に戻ることを望んでいます。マスクにはウンザリです」
オランダ政府は昨年、比較的緩い感染予防対策を採用し、西欧で最後にマスクの義務化とコロナワクチンを導入したことで一部の医療専門家から批判を浴びた。
しかし、政府は自国と周辺国でコロナが再拡大していること受け、いち早く部分封鎖を導入し、一部施設およびエリアに課していた社会的距離のルールとマスク着用義務を再開した。
一部の若者は新しい制限を「ロックダウン」と呼んだが、夜間外出禁止令は課されておらず、日中は自由に外出できる。ただし、多くの施設と小売店でワクチンパスポートの提示が義務化されており、未接種者の行動は大きく制限されている。
地元メディアによると、ある政府高官はバーやナイトクラブを閉めても、宅飲みやパーティが増えれば感染は抑えられないと懸念を表明したという。
政府は1世帯あたりの訪問者を1日4人に制限しているが、この制限を取り締まることは事実上不可能であり、パーティは間違いなく増えると予想されている。