◎マカオの経済を支えるカジノ産業の関係者はゼロコロナ政策に反対している。
中国の特別行政区マカオの保健当局は先週末、コロナウイルスの感染者が増加したことを受け、少なくとも1週間はカジノや企業オフィスを閉鎖するよう命じた。
マカオの経済を支えるカジノ産業の関係者はゼロコロナ政策に反対しているが、公の場で発言すると拘束される可能性があるため、SNSで不満を表明している。
現地メディアによると、11日夜に営業している店はほとんどなく、通りは閑散としていた。
居住者は食料などの生活必需品を購入する以外の理由で外出しないよう命じられている。当局は声明で、「規則に違反した者は処罰されるだろう」と警告した。
保健当局によると、11日の新規陽性は59人、累計は1500人を超えたが、新たな感染の波に直面している他国に比べるとはるかに少ない。マカオの人口は約65万人。
マカオと香港は陽性患者を1人残らず隔離する本土のゼロコロナ政策を模倣している。
公共交通機関を利用する際はワクチンパスもしくは陰性証明書が必要。バスや鉄道は現在、収容率を制限して運行している。
AP通信の取材に応じたバスの運転手は、「完全封鎖はやめた方がいいと思う」と語った。
カジノ産業は入国制限の影響を最も強く受けている産業のひとつである。マカオのカジノはハリウッド映画でも数多く取り上げられ、世界を代表する人気観光地に成長した。
報道によると、マカオのカジノがコロナの感染拡大で閉鎖を命じられたのは2年ぶり。これは中国本土で再び感染者が増加し始めていることを反映しての措置と考えられている。当局は先月、カジノのスタッフを通常の10分の1に抑えるよう命じていた。
当局は1週間以内に全居住者を検査する予定である。バスと食料を配送する運転手、その他の人と接触する機会の多い労働者は毎日PCR検査を受けるよう命じられた。