牧師、新郎新婦は警察所に連行、約50人の出席者も起訴される

 南アフリカではコロナウイルスの感染拡大を抑えるべくロックダウン(緊急事態宣言)が発令。不必要な外出、集会などは全面的に禁止されている。

 幸せな結婚生活をスタートさせたい新郎新婦は、ロックダウン中に結婚式を決行。約50人の出席者に見守られる中、式は順調に進んでいたが、警察の介入により二人の結婚生活は壮絶なスタートを切ることになった。

 5日、南アフリカのクワズールー ・ナタール州で結婚式が行われているという情報を受けた警察は、出席者の見守る中、式典を行っていた牧師、新郎新婦を逮捕、警察署に連行した。また、式に出席した約50人も起訴されることが決定。幸せな結婚式は阿鼻叫喚に包まれた。

 ツイッターに投稿されたビデオには、白いウェディングドレスを着た新婦が連行される様子が記録されている。今回の事案を受け州当局は、「幸せな結婚生活のスタートが台無しになった。新婚旅行は留置場になるだろう」とコメントを発表した。なお、新郎新婦の氏名は公表されていない。

 南アフリカで実施されているロックダウンは、世界で最も厳しい封鎖措置のひとつと言われている。6日時点の国内の感染者数は1,655人、11人が死亡。ロックダウンの発令によって感染拡大は防止されているように見える。

南アフリカで実施されたロックダウンの概要は以下の通り。
・不必要な外出の禁止。違反者は罰金もしくは懲役刑を課される
・不必要と判断される店舗は営業禁止。違反すれば罰金もしくは懲役刑を課される
・アルコール、タバコの販売を禁止。健康に悪いため?
支援策を準備せぬままロックダウンを発令。国は大混乱に陥った
・腐敗、汚職、偽善に塗れた政府、地方の長たちは、国民より保身を重視、と批判されている
・一部の大企業は支援を受けているが、中小零細企業は捨て置かれている
・大半の貧困層はロックダウンを無視、受け入れれば餓死するため

 政府はコロナウイルスの検査体制を確立させるべく、ドライブスルー形式の試験を全国に展開中である。近いうちに1日30,000件を処理できるようになると当局は説明した。しかし、これまでに南アフリカで実施されたコロナウイルス検査は累計50,000件ほどだ(4月4日時点)。

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