◎制限の緩和に伴い、小売店、図書館、美術館、動物園、ジム、シナゴーグなどが営業を再開する。ただし、マスク着用と社会的距離のルールは継続。
◎ベンヤミン・ネタニヤフ首相は占領下のヨルダン川西岸とガザ地区のパレスチナ人をファイザーワクチンキャンペーンから締め出し、非難の嵐に直面している。
世界最速でコロナワクチンを展開しているイスラエルは、2月21日からコロナウイルス関連の制限を緩和する予定である。
<人口あたりワクチン接種率:2月19日時点>
1位 イスラエル 82.4%
2位 UAE 55.3%
3位 イギリス 25.7%
4位 アメリカ 17.8%
5位 バーレーン 15.8%
ー 日本 0.01%
イスラエルの保健省が行った調査によると、ファイザーワクチンを2回接種した人はコロナウイルスに感染する確率が95.8%低下したという。また、2回接種した人は発熱やせきなどの症状から98%の確率で保護されることも分かった。
制限の緩和に伴い、小売店、図書館、美術館、動物園、ジム、シナゴーグなどが営業を再開する。ただし、マスク着用と社会的距離のルールは継続。
イスラエルの人口あたりのワクチン接種率は80%を超えており、49%以上が2回目の接種を終えている。
ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、イスラエルの累計感染者数は2月20日時点で74.5万件、累計死亡者は5,526人。2月19日の新規陽性者数は2,579件、死亡者は17人だった。
2月21日から営業を再開する施設に入るためには、保健省が発行する「グリーンパスポート」を提示しなければならない。
これはワクチン接種を終えた人のみ取得できる証明書である。なお、コロナウイルスから回復したワクチンの接種資格を持っていない一部の市民も取得できる。
グリーンパスポートはアプリでも取得可能。2回目の接種日から1週間後に発効され、有効期間は発効日から6カ月間。
コンサートやスポーツ大会などのイベントは収容率75%以下で開催可能。ただし、入場数に上限(屋内:300人以下、屋外:500人以下)が設けられているため、小規模なものに限られる。
一方、空港の閉鎖期限は2週間延長された。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相は声明で、50歳以上の市民のワクチン接種率は2週間以内に95%に達すると予想した。
2月18日、イスラエルはパレスチナ自治政府ガザ地区へのワクチン配達を「許可」した。政府は占領下のヨルダン川西岸とガザ地区のパレスチナ人をファイザーワクチンキャンペーンから締め出し、非難の嵐に直面している。
中東戦争やその他の紛争でイスラエルに打ち負かされたパレスチナの市民約500万人は、ワクチンの展開における不平等を象徴する存在である。ネタニヤフ首相はイスラエル人の接種を優先すると誓約し、世界から厳しく非難された。
18日にパレスチナに到着したロシア産コロナワクチン「スプトーニクV」2,000回分は、厳しい環境下で生活する虐げられたガザ地区の市民約200万人のうち、2,000人にワクチンの加護を提供できる。
ガザ地区は、イスラム過激派組織ハマスが2007年にパレスチナ軍から権力を奪取して以来、イスラエルとエジプトの封鎖と制限に直面している。イスラエルとハマスはガザの占領以来、3つの戦争と多くの小競り合いを演じてきた。
ガザ地区の保健省によると、地区の累計感染者数は53,000人以上、少なくとも538人の死亡が確認されたという。