◎市内で陽性診断を受けた症状のある患者は病院、無症状者は隔離施設に入る必要があり、自宅待機は認められていない。
香港の現地メディアによると、オミクロン株は市内の医療機関を圧倒し、多くの医療従事者が睡眠時間を削って働いているという。
市内では連日集団検査が行われ、陽性診断を受けた人は医療機関もしくは隔離施設に収容される。
ソーシャルメディアでは政府が中国本土と同じレベルの封鎖を導入するという噂が広まり、食料品のパニック買いを引き起こした。
市内の病床使用率は100%に達し、遺体安置所も満杯になったため、当局は冷蔵コンテナで遺体の保管を余儀なくされている。
保健当局によると、市内の直近1週間の平均死亡者は150人近くに達し、10万人あたりの死亡率で世界1位になった。
市内の年明け以降の死亡者は2,000人を超えた。それ以前の累計死亡者数はわずか213人に過ぎず、オミクロン株の勢いを物語っている。
保健当局によると、高齢者のワクチン接種率の低さが死者の増加につながった可能性が高いという。年明け以降に死亡した高齢者1,153人のうち、2回接種を終えていた人はわずか8%だった。
香港の対策は中国本土の「ゼロコロナ政策」ほど厳格ではないが、他のアジアの主要国よりはるかに厳しい。共産党は香港に専門家を派遣し、支援にあたっている。
市内で陽性診断を受けた症状のある患者は病院、無症状者は隔離施設に入る必要があり、自宅待機は認められていない。一部の専門家は無症状者の自宅待機を認めるべきとソーシャルメディアなどで呼びかけているが、政府は今のところゼロコロナを維持する見込みである。
政府は今月、市内の全住民を対象とする一斉PCR検査を少なくとも3回実施する予定。