◎政府は先日、コロナウイルス対策として介護施設およびそこで働く職員にワクチン接種を義務付ける法案を提出すると発表した。
2021年7月21日/ギリシャ、首都アテネのシンタグマ広場、政府のコロナワクチン規則に反対する抗議者たち(Yorgos Karahalis/AP通信)

7月21日、ギリシャの治安当局は首都アテネで開催された反コロナワクチン抗議集会を催涙ガス弾と放水砲で厳しく取り締まった。

政府は先日、コロナウイルス対策として介護施設およびそこで働く職員にワクチン接種を義務付ける法案を提出すると発表し、一部の反ワクチン団体および個人は強く反発した。

アテネの国会議事堂前で行われたデモには数千人が集まったと伝えられている。現地メディアによると、抗議者たちは介護施設ワクチン義務化法案が議会に提出された数時間後にデモを開始したという。

法案が成立すると、ワクチン接種を拒否した職員は仕事を追われる可能性がある。

一部の抗議者は治安当局の非常線を突破しようと試みたが、催涙ガス弾と放水砲に直面し、撤退した。

AP通信の取材に応じた男性抗議者は、「政府は以前、ワクチン接種は個人の判断と約束しました」と述べた。「義務化はいかなる理由があろうと許されません。政府は国民の選択する権利を侵害しています」

ソーシャルメディアには賛成派と反対派の意見が多数寄せられた。あるアカウントは、「介護施設限定であれば賛成する」とツイートしたが、反対派は「政府はまもなく新しい法案を提出し、全国民にワクチン接種を強制するだろう」と反発した。

第二の都市テッサロニキでも抗議集会が開催され、数千人が参加したと伝えられている。

政府は先日、消防および救急隊のワクチン義務化法を施行した。これを受け、全国の消防署は今週、ワクチンを接種していない隊員の他部門への異動を開始した。

政府は声明の中で、昨年のロックダウンと世界的な感染拡大により国の観光産業と経済に深刻な影響が出ていると懸念を表明したうえで、ワクチン接種の低迷が景気後退を加速させる可能性があると警告した。

ギリシャの20日の新規陽性者数は4,327件。4,000件を超えたのは約3か月ぶり。ただし死亡者数は今年4月の第二波以来減少し続けており、20日は9人だった。

ワクチンを少なくとも1回接種した人は7月22日時点で人口の約52%、接種を終えた人は45%。

<国/接種数/1回接種率完全接種率7月22日時点
アメリカ:3億3,800万回 56% 48%
イギリス:8,300万回 68% 53%
ドイツ:8,700万回 60% 47%
イタリア:6,300万回 61% 45%
フランス:6,600万回 56% 42%
カナダ:4,600万回 70% 52%
日本:7,400万回 35% 23%
ギリシャ:990万回 52% 45%
中国:14億8,000万回 49~54%(推定)
インド:4億1,500万回 24% 6%
イスラエル:1,100万回 66% 61%

世界:37億3,000万回 27% 13%
アジア:23億4,000万回 27% 10%
北米:4億7,100万回 46% 36%
ヨーロッパ:6億300万回 46% 36%
EU:4億3,600万回 56% 44%
南米:2億3,500万回 39% 17%
アフリカ大陸:6,100万回 3% 2%

2021年7月21日/ギリシャ、首都アテネのシンタグマ広場、治安当局と抗議者(Yorgos Karahalis/AP通信)
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