◎ジェラルド・ダルマナン内務大臣「警察官および憲兵10万人体制で大晦日の違法な集会を取り締まる」
◎フランス以外の国でも、大晦日の集会などを制限する動きが広がっている。
12月30日、フランスのジェラルド・ダルマナン内務大臣は声明で、「警察官および憲兵10万人体制で大晦日の違法な集会を取り締まる。夜間外出禁止令に従わなければならない」と述べた。
フランスの2回目のロックダウンは、12月21日に夜間外出禁止令に移行した。これに伴い、毎年恒例の大晦日カウントダウンイベントや小規模な集会は取り締まりの対象になる。
ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、フランスの累計感染者数は12月30日時点で260万件、累計死亡者は64,000人。12月29日の新規陽性者数は11,395件、死亡者は969人だった。
他の欧州諸国と同じく、フランス市民は極めて控えめな大晦日を迎えることになった。
ダルマナン内務大臣は、外出禁止時間(20時~)に合わせて市内中心部と郊外の各ポイントに警察官を配備すると述べた。
パリでは地下鉄の約半分が夕方までに閉鎖される。またダルマナン内務省は、「全国の公共交通機関に夕方以降の閉鎖を検討するよう指示した」と述べた。
フランスの夜間外出禁止令(12月21日~
2回目のロックダウンから夜間外出禁止令に移行した。
・バー、レストラン、映画館、劇場、美術館、ジムは閉鎖。
・食料品店やガソリンスタンドなどの生活に欠かせない店舗は営業可能。
・居住地から離れる場合には許可証が必要。違反した場合、135ユーロ(約17,000円)の罰金。
・学校、公的機関、工場はオープン。
・大学はオンライン授業。
・仕事はテレワークを強く推奨。
・集会、スポーツ、その他イベントは全て禁止。
・海外の領土は対象外。
ダルマナン内務大臣は各地域の指導者に、警察官の配備は「大晦日限定」と伝えたという。
ジェラルド・ダルマナン内務大臣:
「国土のあらゆる地点に配備する。誰もが指示に従わなければならない。違法な集会は全て解散させられ、参加者は罰金に直面し、主催者は厳しく罰せられるだろう」
「パトロール部隊はルールに従わない者の身元をチェックする。警察官に対する危険な行為は厳しく罰せられる」
当局は小売店などに対し、アルコールを含む可燃性液体の販売の制限または停止を求めている。
2005年に発生したパリ郊外暴動事件以来、フランスでは大晦日の自動車燃焼が恒例行事になっている。
地元メディアによると、2019年の大晦日に炎上した自動車は過去最高を更新する1,457台だったという。(2018年は1,290台)
フランス以外の国でも、大晦日の集会などを制限する動きが広がっている。
<ドイツ>
・2021年1月10日までロックダウン。政府は花火の販売を禁止し、大晦日の集会は厳しく罰せられると警告した。
<オランダ>
・2021年1月19日までロックダウン。サッカースタジアムでの大晦日イベントは全て中止。
<スコットランド>
・最高レベルの警戒態勢下に置かれている。外出は原則禁止。政府は静かな大晦日を迎えるよう市民に指示した。
<日本>
・東京都の小池都知事、「コロナを甘く見ないで。夜間の外出はしばらくなし」と都民に呼びかけた。