◎ブルガリアの医療当局はコロナ患者以外の受け入れを原則停止した。セルビアの首都ベオグラードで亡くなったコロナ患者の家族は1週間以上埋葬待ちの列に並んでいる。
ルーマニアの現地メディアによると、コロナウイルス患者の波に圧倒されている首都ブカレストの主要な病院は遺体安置所の確保に苦労しているという。
中東欧諸国のコロナ再拡大は収まる気配を見せず、特に感染の深刻な国の医療機関は厳しい現実に直面している。
ブルガリアの医療当局はコロナ患者以外の受け入れを原則停止した。セルビアの首都ベオグラードで亡くなったコロナ患者の家族は1週間以上埋葬待ちの列に並んでいる。
中東欧諸国の指導者たちはコロナワクチンの展開失敗が感染拡大の主な原因であるにもかかわらず新たな制限の導入を躊躇し、状況を悪化させた。
セルビアのアナ・ブルナビッチ首相は先月、「私は感染予防対策を信じない」と述べた。「セルビアにはワクチンがあります。ワクチンを接種してください...」
世界保健機関(WHO)は先月、ヨーロッパは再びコロナウイルスの震源地になったと宣言した。ただし、西欧のいくつかの国の陽性者は増えているが、死者が増えているのは主に中東欧諸国である。WHOによると、ルーマニア、ブルガリア、バルカン諸国の11月1週目の死亡率は世界で最も高かったという。
一部の専門家は、「選挙を間近に控えている指導者は選挙前の制限強化に踏みきれなかった」と指摘している。今年3度目の総選挙を行ったブルガリアのワクチン完全接種率は約23%にとどまっているが、政府は新たな制限の導入に否定的な態度をとっている。
保健当局によると、ブルガリアの13日の新規陽性者数は1,610件、死亡者は66人。直近1週間の陽性者は1日あたり約3,300件、死亡者は約170人だった。ブルガリアの人口は埼玉県とほぼ同じ。
ルーマニアの13日の新規は4,006件、死亡者は323人。直近1週間の陽性者は1日あたり約5,400件、死亡者は約330人。ブルガリアの人口は約1,900万人。
ルーマニアの健康統計学者であるオクタヴィアン・ジャーマ博士は政府の初動対応の遅れを厳しく非難した。「政府は初動対応の遅れが感染爆発を引き起こすことを証明しました。私たちはこの悲劇的な結果を語り継いでいかなければなりません」
ルーマニア政府は今月、ついに門限を導入し、コロナパスポートを持っていない人々に22時~翌日5時の間自宅にとどまるよう命じた。しかし、ワクチン接種を終えた人、コロナから回復した人、陰性結果を証明できる人はおおむね自由に外出できるため、一部の専門家は制限の強化を政府に求めている。
ルーマニアの現地メディアによると、ブカレストの主要な病院は遺体安置所を確保できず、棺を廊下に並べざるを得なかったという。待合室や病室以外の部屋はコロナ患者用のスペースになっている。
セルビアの感染状況も極めて深刻で、医療当局者は先月、来年4月に選挙を控えているブルナビッチ首相に制限を強化するよう訴えた。肺疾患の専門家であるスラビカ・プラブシック博士は公共放送RTSの取材に対し、「ブルナビッチ首相は危機的な状況から目を背けている」と述べた。「私は感染予防対策を信じない首相を信じません...」
しかし、ブルナビッチ首相は13日の声明で医療当局者の批判を却下し、「政府の対応を誇りに思っている」と述べた。
セルビアの13日の新規は3,484件、死亡者は59人。直近1週間の陽性者は1日あたり約4,200件、死亡者は約60人。ブルガリアの人口は埼玉県とほぼ同じ。
一方、クロアチア政府は感染拡大の兆候が見られた時点で警告を発し、ワクチン未接種者に接種を強く促した。保健当局によると13日に1回目のワクチンを接種した人は全国で15,000人を超えたという。
クロアチアの13日の新規は6,315件、死亡者は66人。直近1週間の陽性者は1日あたり約5,300件、死亡者は約60人。クロアチアの人口は静岡県とほぼ同じ。
クロアチアとスロベニアは数週間前にコロナワクチンパスポートを導入した。
しかし、スロベニアの保健当局は先日、国の医療システムはまだ崩壊の危機から脱していないと警告し、国民にコロナ以外の理由で病院を利用しないよう訴えた。
スロベニアの13日の新規は3,666件、死亡者は21人。直近1週間の陽性者は1日あたり約3,200件、死亡者は約10人。スロベニアの人口は新潟県とほぼ同じ。