◎クリスマスはロンドンにやってきますか?私たちはオミクロンではなくクリスマスパーティを望んでいます…
12月16日、イギリスのコロナウイルス新規陽性者数は再び過去最多を大きく更新し、プレミアリーグはリーグ戦の一部延期を決め、エリザベス2世は伝統行事のひとつであるクリスマス前の昼食会をキャンセルした。
保健当局によると、イギリス全体の16日の陽性者数は88,376件、過去24時間の死亡者は146人、オミクロン株の累計症例は10,000件を超えた。ワクチン接種数も過去最多を更新する745,183回。政府は1日100万回以上を目指している。
ケント州のワクチン接種センターを視察したボリス・ジョンソン首相は、新たな規則を遵守し、ブースターショットを速やかに接種するよう国民に強く呼びかけた。
イギリスの感染再拡大に伴い、隣国フランスはイギリスからの入国を一部制限すると発表した。声明によると、特別な理由がない限りイギリスからの入国は原則認めず、許可を得た個人は48時間の隔離を義務付けられるという。制限は12月18日に発効する。
フランスのジャン・カステックス首相は16日、「制限はイギリス国内におけるオミクロン株の急拡大と感染者の急増に対応するもの」と述べた。フランスの16日の新規陽性者数は60,866件、死亡者は188人、直近1週間の陽性者は1日あたり50,000件を超えた。
フランスの主要メディアは、「当局はエマニュエル・マクロン大統領の再選キャンペーンに影響を与える可能性が高い全国封鎖を避けるために奮闘している」と報じた。仏大統領選は来年4月に行われる予定。
今年こそ穏やかなクリスマスを過ごしたいと願っていた英国民は落胆し、クリスマスシーズンに期待していたレストランやパブの団体は政府に支援を要求した。BBCニュースなどによると、業界は過去10日間だけで推定20億ポンド(約3,000億円)の売り上げを失ったという。
ロンドンの中心部のホテルで働く男性はAP通信の取材に対し、「悪夢です」と語った。「完全に悪夢です。クリスマスはロンドンにやってきますか?私たちはオミクロンではなくクリスマスパーティを望んでいます...」
イギリス政府の医療顧問は大人数の集会を避けるよう国民に強く促している。一方、米ホワイトハウスはオミクロン株が定着しつつあるにもかかわらず、封鎖は考えていないと主張した。
世界保健機関(WHO)などが示したオミクロン株の初期データによると、オミクロン株の重症化リスクはデルタ株より低いかもしれないが、既存のワクチンに耐性を持っている可能性があるという。EU加盟国はブースター展開を加速させ、一部は接種間隔を短縮した。EUの保健当局によると、オミクロン株は来年1月中頃までに圏内の優勢株になる可能性が高いという。
オミクロン株の症状がデルタ株より穏やかだったとしても、感染が爆発的に拡大すれば入院患者もおのずと増加し、医療従事者に大きな負担をかけることになる。
ジョンソン首相はケント州の記者団に、「昨年と今年の状況は大きく異なる」と強調した。「私たちはワクチンを接種しています。必要な人はPCR検査を受け、政府の規則に基づきマスクを着用してください」
またジョンソン首相は、「政府は全国封鎖を回避する最速ルートを進んでいる」と述べた。
イギリス政府の規則はイングランドだけでなくスコットランド、ウェールズ、北アイルランドにも適用されている。ウェールズ政府は16日、年末年始の感染拡大を防ぐ新たな規則を12月27日に発効すると発表した。それによると、国内のナイトクラブは期間中閉鎖され、企業のオフィスで働く際のルールなども強化されるという。
スコットランドのニコラ・スタージョン首相は、飲食業界などを対象とするより強力な制限の発効は避けられないと警告した。
プレミアリーグは週末に予定している試合の「半分」を中止(延期と伝えられている)すると発表した。しかし、チェルシーvsエヴァートンは選手4人の陽性が確認されたにもかかわらず実施される予定。リーグは先週、9試合を延期した。