◎コロナワクチンの展開に伴い、1日あたりの死亡者は1月のピーク(約18,000人)から減少し、現在は8,000人前後で推移している。
7月7日、世界のコロナウイルス累計死亡者数は400万人を超えた。
オスロ研究所の推定値によると、コロナはわずか1年半で、1982年以降に発生した世界の戦争の累計死亡者数とほぼ同じ数の人間を殺したという。
世界の交通事故関連の単年の死亡者は約130万~140万人と推定されており、コロナは1年半でその3倍を殺した。400万人はロサンゼルスの人口とほぼ同じ、香港の人口の倍以上、ニューヨーク市の人口の約半分に相当する。
しかし、専門家たちはカウントされていない「おびただしい数の死者」が世界中にたくさんおり、国連や世界保健機関(WHO)がまとめている数字は過小評価されていると信じている。
コロナワクチンの展開に伴い、1日あたりの死亡者は1月のピーク(約18,000人)から減少し、現在は8,000人前後で推移している。
しかし、インドで最初に確認されたデルタ株は世界で猛威を振るっており、ワクチン接種で世界をリードしているイスラエル、イギリス、アメリカなどでも感染再拡大の兆候が出てきた。
イギリスは7月後半にすべての制限を解除する準備をしているが、新規陽性者数は1月以来初めて3万件を超えた。ただし、死亡者数は50人以下を維持している。
他の国々はワクチン接種を加速させるために、様々なキャンペーンを展開している。結果、ワクチンを接種した人としていない人との差が手始め、接種の遅れている国は思ったように感染者を減らすことができずにいる。また、アフリカや他の貧しい国々(特に後発開発途上国)ではワクチンが極端に不足し、最前線で戦う医療従事者ですらワクチンを入手できない状態に陥っている。
G7は先月、苦戦している国々に少なくとも10億回のワクチンを提供すると発表した。
死亡者数の最も多い国はアメリカで60万人以上。ブラジルの死亡者数は先日52万人を超えたが、実際の数ははるかに多いと考えられている。ジャイール・ボルソナロ大統領はコロナとマスクとワクチンを軽視し続けてきた。
WHOの最高免疫当局者であるアン・リンドストランド博士は7日、「変異種の拡大、ワクチンへの不均一なアクセス、および裕福な国での予防策の緩和は非常に危険で有毒な組み合わせ」と警告した。
リンドストランド博士は声明の中で、「コロナ危機は国家の問題ではなく、世界的な解決策を必要とする世界的な問題として真剣に扱わなければならない」と強調した。