◎7月10日の新規陽性者数は今年初めて10,000件を超えた。ただし、症例の大半は若者に集中しており、現時点で病床使用率の大幅な増加は見られず、死亡者数は1桁をキープしている。
オランダのマルク・ルッテ首相は12日、コロナウイルスの制限をほとんど廃止したことは誤りだったと認め、謝罪した。
3週間前の制限緩和により、多くの若者が夜の街に繰り出し、首都アムステルダムやその他の都市の繁華街は活気を取り戻したが、新規陽性者は急増した。
政府は9日、症例の急増を受けて、バー、パブ、ナイトクラブ、レストランなどに再び厳しい制限を課した。
ルッテ首相は先日、制限の段階的な緩和を「論理的なステップ」と表現したうえで、「制限の廃止はやむを得ない」と述べ、感染再拡大の責任は取らないと示唆していた。
国の公衆衛生研究所によると、10日の新規陽性者数は今年初めて10,000件を超えたという。ただし、症例の大半は若者に集中しており、現時点で病床使用率の大幅な増加は見られず、死亡者数は1桁をキープしている。
ルッテ首相はハーグの記者団に対し、「廃止は判断ミスだった」と認め、後戻りしたことを謝罪した。「制限の廃止が症例の急増につながったことは事実であり、判断は誤りでした。それについては申し訳なく思います...」
フーゴー・デ・ジョンゲ保健相は、「制限の廃止、社会的距離の欠如、そしてデルタ株の蔓延が組み合わさり、加速効果をもたらした」と述べた。
症例の急増に直面している国はオランダだけではない。一部の欧州諸国は感染力の強いデルタ株の対処に苦労しており、ワクチンを速やかに接種するよう国民に呼びかけている。
オランダのワクチン接種率は世界トップクラスで、少なくとも1回接種した人は成人人口の77%以上、接種を終えた人は46%を超えた。
<接種数/少なくとも1回接種した人の割合(全人口)/7月12日時点>
アメリカ:3億3,400万回/55%
イギリス:8,100万回/68%
ドイツ:8,200万回/58%
イタリア:5,800万回/59%
フランス:5,900万回/52%
カナダ:4,300万回/69%
日本:6,000万回/30%
オランダ:1,700万回/65%
中国:13億8,000万回/46~51%(推定)
インド:3億7,700万回/22%
イスラエル:1,100万回/66%
世界:34億4,000万回/25%
アジア:21億5,000万回/25%
北米:4億5,500万回/44%
ヨーロッパ:5億5,800万回/44%
EU:4億300万回/54%
南米:2億1,000万回/35%
アフリカ大陸:5,500万回/3%