◎7月15日の新規陽性者数は過去最高の56,757件、死亡者は982人、累計症例は273万件、累計死亡者は7万人を超えた。
2021年7月14日/インドネシア、首都ジャカルタの集団墓地(Getty Images/AFP通信)

インドネシアの保健当局によると、7月15日のコロナウイルス新規陽性者数は過去最高の56,757件、死亡者は982人、累計症例は273万件、累計死亡者は7万人を超えた。新規症例が5万件を超えたのは14日に続き2日連続。

当局は15日、ジャワ島とバリ島で感染力の強いデルタ株が急拡大していることにあらためて懸念を表明した。対象地域は現在封鎖下に置かれており、モスク、モール、公園、レストランなどの飲食店は全て閉鎖された。

インドネシア大学の疫学専門家であるパンドゥ・リオノ氏はAP通信の取材に対し、「現在の対応でデルタ株の拡大を抑えることは難しく、症例数と死亡者数は継続的に増加すると予測している」と述べた。「政府の対策は不十分です。感染力の強いデルタ株に対応するためには、2倍厳しい制限を導入しなければなりません...」

インドネシアの検査数は主要先進国やインドに比べるとはるかに少ないが、それでも毎日の症例数でインドを上回った。

ブディ・グナディ・サディキン保健相は13日、ジャワ島とバリ島以外のいくつかの地域でデルタ株を確認したと述べた。また、全国の病床約12万のうち、9万以上がコロナ患者に占有されていると明らかにした。「全国レベルで見れば、病床数にはまだ余裕があります。しかし、特定の地域でデルタ株が爆発的に広がっているため、特に人口の多い都市の医療機関は難しい対応を迫られています...」

当局は各地域の病床使用率を公表していないが、首都ジャカルタを含む主要都市の医療機関では屋外で治療を受けるコロナ患者が多数確認されている。

インドネシアでコロナウイルス関連のデータを収集している独立組織のLapor Covid-19によると、国内の病床数は圧倒的に不足しており、6月以来少なくとも450人が自宅で死亡したという。

最初の震源地になったジャワ島の感染状況は6月以来悪化し続けており、ジョグジャカルタの病院では今月最初の週末にコロナ患者63人が酸素不足で窒息死した。事故を起こした病院の当局者は、「メディアは死亡者数を過大報告している」と非難したが、深刻な医療用酸素不足は国民だけでなく世界に衝撃を与えた。

新規症例は6月24日に初めて2万件を超え、それ以来、主要都市のいくつかの病院は感染急拡大に対処できず、酸素不足の影響も重なり、重症患者の受け入れも拒否していると伝えられている。

ソーシャルメディアには家族や友人を助けるために医療用酸素ボンベと詰め替え用酸素を購入したいという投稿が相次いで寄せられている。しかし、酸素貯蔵施設や販売所には長蛇の列ができており、入手困難な状況が続いている。

インドネシアは主に中国のシノバックワクチンを全国展開しているが、少なくとも1回接種した人の割合は人口の約14%にとどまっている。

<接種数/少なくとも1回接種した人の割合(全人口)/7月16日時点
アメリカ:3億3,500万回/55%
イギリス:8,100万回/68%
ドイツ:8,400万回/59%
イタリア:5,900万回/60%
フランス:6,100万回/53%
カナダ:4,400万回/70%
日本:6,500万回/32%
インドネシア:5,500万回/14%
中国:14億1,000万回/47~52%(推定)
インド:3億9,100万回/23%
イスラエル:1,100万回/66%

世界:35億4,000万回/26%
アジア:22億2,000万回/26%
北米:4億6,000万回/45%
ヨーロッパ:5億7,500万回/45%
EU:4億1,600万回/55%
南米:2億1,900万回/36%
アフリカ大陸:5,800万回/3%

2021年7月14日/インドネシア、首都ジャカルタの病院、屋外で治療を受けるコロナ患者(アナドル通信社)
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