◎メキシコの累計死亡者数は321,000人を超え、ブラジルを一気に上回った。なお、メキシコの人口はブラジルよりはるかに少ない。
3月27日、メキシコ政府はコロナウイルスの累計死亡者数を約60%上方修正し、これまでに少なくとも32万人以上が死亡したと認めた。3月26日時点の公式死亡者数は約20万人だった。
メキシコ政府はコロナ検査をほとんど行っておらず、病院は入院患者に圧倒され、多くのメキシコ人が自宅で死亡したと伝えられている。コロナの正確な死亡者数を把握する唯一の方法は、死亡診断書を確認することだった。
アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領はコロナウイルスを軽視し、危機への対処方法を誤り、広範な非難に直面している。
野党はオブラドール大統領の投げ遣りな政策、ワクチン接種プログロムの遅れ、そして今回の累計死亡者数の上方修正を厳しく非難した。
保健省は報告書の中で、「コロナウイルスに関連する死亡者数は、2月14日時点で294,287人だったことが分かった」と述べた。政府の当時の公式発表は182,301人だった。
2月14日以降の死亡者は26,700人を超え、メキシコの累計死亡者数は321,000人以上になり、ブラジルを一気に上回った。なお、メキシコの人口はブラジルよりはるかに少ない。
<国名/人口/コロナ累計死/10万人あたりの死者数:3月28日時点>
・アメリカ 3.28億人 54.9万人 167.2人
・ブラジル 2.08億人 31.1万人 149.5人
・メキシコ 1.26億人 32.1万人 254.7人
・日本 1.26億人 9,000人 7.1人
保健省は1月から始まった第二波が壊滅的な被害をもたらしたと報告している。報告書によると、12月末時点の死亡者の推定値は約22万人だったが、わずか1カ月で約75,000人増加したことが示唆された。なお、昨年の感染拡大開始以降の「過剰死亡」の総数は約417,000人だった。
保健省は死亡診断書の情報を精査し、過剰死亡の約70.5%がコロナ関連であることを突き止めた。
一部の専門家は「病院はコロナに圧倒されたため、基礎疾患を持つ多くの患者が適切な治療にアクセスできず、過剰死亡を大きく押し上げた」と指摘している。
フェリペ・カルデロン前大統領は、「わずか1年で40万人以上のメキシコ人が亡くなりました」とツイートした。「メキシコは恐らく...世界で最も致命的な被害を受けた国です」
メキシコのコロナ対策チームを率いるヒューゴ・ロペス・ガテル博士は先週の記者会見で、「数百万の市民がイースター休暇の旅行を計画しています」と警告した。
しかし、コロナから回復したオブラドール大統領は32万人以上が死亡したにもかかわらず、ノーマスクで閣僚や関係者と接触し続けている。
メキシコのワクチン接種プログラムは遅れており、これまでに接種された用量は約600万回分にとどまっている。アメリカは先日、メキシコとカナダにアストラゼネカワクチンを提供すると発表した。
オブラドール大統領はジョー・バイデン大統領にワクチンの支援を求めていたが、メキシコの壁に押し寄せる移民の問題についてはアメリカに圧力をかけている。