◎4月22日の新規陽性者数は314,835件に達し、アメリカが保持していた世界記録307,581件を大きく更新した。
インドの保健省によると、4月22日のコロナウイルスの新規陽性者数は314,835件に達し、アメリカが保持していた世界記録307,581件を大きく更新したという。同日の死亡者数も同国の過去最高を更新する2,104人だった。
深刻な第二波に直面しているインドの医療機関ではベッド、薬、そして医療用酸素が圧倒的に足りず、医療崩壊の可能性も指摘されている。
首都ニューデリーの高等裁判所は21日、「酸素が足りない」という病院関係者の請願に応え、工業用酸素を医療用に転用するよう政府に命じた。「ばかげています。政府の対応はあまりにも遅すぎます。酸素をかき集めなさい。企業に頼みなさい。借りなさい。これは国家の非常事態です」
ナレンドラ・モディ首相は、工業用酸素の転用と、医療用酸素およびガスシリンダーの調達を最優先するよう関係当局に指示した。
現地メディアによると、酸素不足で亡くなった患者の数は誰にも分からず、火葬場に運び込まれる遺体の数と州政府の公式死亡者数の数は一致しないことが多々あるという。2億人以上が生活するウッタル・プラデーシュ州の州都ラクナウの火葬場の1つで4月14日に火葬されたコロナ感染者の遺体は100体近くに達したが、その日の州全体の公式死亡者数は85人だった。
感染者は主要都市の病院の外に集まり入院させてほしいと訴えているが、ベッドに空きはなく、屋外で酸素吸入を受ける患者もいる。
一方、最も深刻な被害を受け、4月14日に部分的な封鎖に移行したインド経済の中心都市マハーラーシュトラ州の政府は、4月22日深夜から制限を強化すると発表した。同州の感染者数は全国の約25%を占めている。
医療の専門家はAP通信の取材に対し、「インドの感染状況はウッタランチャル州ハリドワールで開催されているヒンドゥー教の聖なる祭り、クンブメーラの影響で爆発的に増加しました」と述べた。
クンブメーラ宗教祭は世界最大の宗教行事と呼ばれており、ヒンドゥー教徒たちはガンジス川で水を浴び、罪を清める。開催期間は約2か月。4月13日にガンジス川で水を浴びたヒンドゥー教徒は300万~500万人と伝えられている。
国立ウイルス研究所によると、マハーラーシュトラ州で検査したサンプルの61%が「二重変異種」だったという。
インドのワクチン接種数は1億3,000万回を超えたが、対象者は医療従事者、最前線のスタッフ、45歳以上および併存症のある人に限定されており、専門家は接種スピードを数倍に引き上げる必要があると警告した。
政府は先日、5月1日にワクチンの接種者制限を廃止し、全ての成人への接種を開始すると発表した。しかし、ワクチンの供給は予定より大幅に遅れており、地元メディアは「接種速度は低下する可能性がある」と報じた。
<インドの新規陽性者>
2月1日:8,635件
2月8日:9,110件
2月15日:9,121件
2月22日:10,584件
3月1日:12,286件
3月8日:15,388件
3月15日:24,492件
3月22日:40,715件
3月29日:56,211件
4月1日:81,466件
4月8日:131,968件
4月15日:217,353件
4月18日:273,802件
4月21日:295,158件
4月22日:314,835件