対象は感染率の低い国

オーストラリア政府は、いくつかの国と「検疫を必要としない国境開放」について協議を進めており、アメリカと欧州はリストに載らないだろうと述べた。

スコット・モリソン首相は記者団に対し、「最初の合意はニュージーランドになる」と語った。

また当局関係者によると、NZに続く可能性のある国は、日本、シンガポール、韓国、太平洋島嶼国だという。

オーストラリアの累計感染数は27,264件、これまでに898人が死亡、24時間あたりの新規陽性者数は20人前後で推移している(ジョンズ・ホプキンズ大学まとめ)。

同国の感染予防対策は非常にうまくいっている。しかし、最近ビクトリア州で第二波が発生、メルボルンとその周辺地域も再ロックダウンに追い込まれた。

ニュージーランド人は、10月16日から検疫なしで同国のいくつかの州(ニューサウスウェールズ、キャンベラ、ノーザンテリトリー)への移動を許可される。ただし、帰国後はホテルで自己隔離を求められるという。

ニュージーランド当局は、10月11日にオークランドの検疫ホテルで1人の陽性、前日にも4人の陽性が確認されたと発表した。

EPA/オーストラリア、商業施設の入り口付近を清掃する男性。マスクとフェイスシールドを着用している

モリソン首相はシンガポールのマライズ・ペイン外相と会談、検疫なしの旅行について話し合ったと述べた。

スコット・モリソン首相:
日本、韓国、一部の太平洋諸国とも同様の話し合いを行う

「検疫不要の国境開放は慎重に実施しなければならない。コロナウイルスは国内に潜伏している。半年前と同じくらい攻撃的だと認識すべきだ」

サイモン・バーミンガム外務大臣は記者団に対し、「感染率の高い国、アメリカや欧州への旅行は2021年後半頃まで許可できそうにない」と警告した。

サイモン・バーミンガム外務大臣:
「リスクの高い国への旅行は、効果的なワクチンの開発または他の主要な突破口に依存し続けるだろう」

オーストラリアの現状

ビクトリア州メルボルンの第二波は収束し、ロックダウンの緩和が始まっている。また、全ての店が営業を開始し、10月19日までに屋外での食事も許可される見込みだった。

しかし、同州のダニエル・アンドリューズ州知事は、新規陽性件数が制限緩和の条件に達していないと述べ、屋外での食事許可は状況を注視し判断すると発表した。

クイーンズランド州とニューサウスウェールズ州はロックダウンを継続している。

9日、クイーンズランド州政府は、10月末に州境の封鎖を解除すると発表した。同州の新規陽性者は28日連続ゼロである。

西オーストラリア州もロックダウンを継続中、州政府は4月まで制限を維持する可能性があるとコメントしている。

【オーストラリアが検疫なしでの旅行再開を検討している国(抜粋)】

累計感染者累計死者新規感染者
(直近)
NZ1,871人25人1人
タイ3,636人59人2人
シンガポール57,876人27人10人
ベトナム1,109人35人2人
韓国24,606人432人54人
日本88,962人1,626人679人

【国境閉鎖を継続する国(抜粋)】

累計感染者累計死者新規感染者
(直近)
アメリカ775万人21.4万人51,037人
インド705万人10.8万人74,383人
ブラジル508万人15万人26,749人
イギリス60.4万人42,825人15,165人
フランス71.9万人32,684人26,896人
スペイン86.1万人32,929人12,423人
2020年10月11日 AP通信/インド、ハイデラバードのCOVID-19検査センター
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