◎2020年12月31日、春の完全封鎖から抜け出した中国湖北省武漢市は穏やかな大晦日を迎えた。
◎共産党指導部の初期対応には多くの疑問が残っている。
2019年12月31日、世界保健機関(WHO)の北京事務所は本部に対し、「湖北省武漢市で確認された肺炎の原因はまだ分かっていない」と報告した。
この日、武漢の市民は1カ月も経たないうちに街が突然封鎖され、世界から隔離され、コロナウイルスが地球全体に広がるとは夢にも思っていなかった。
2020年12月31日、春の完全封鎖から抜け出した武漢市は穏やかな大晦日を迎えた。
湖北省出身の実業家はABCニュースの取材に対し、「街は以前と同じ状態に戻りました。武漢は非常に安全だと思います。中国全体も非常に安全です。私たちはコロナウイルスの心配から解き放たれました」と述べた。
湖北省出身の実業家:
「武漢市はコロナウイルスに苦しめられました。市民が3,000人以上亡くなったことを私たちは一生忘れません」
「指導部は感染予防対策の重要性を訴え、私たちはそれに従いました。パンデミックに悩まされている欧米のリーダーたちは、共産党指導部の対応からもっと学ぶべきです」
中国の封鎖措置、国境閉鎖、感染者の積極的な追跡と厳格な規制は、コロナウイルスを的確に抑え込んだと伝えられている。
ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、中国の累計感染者数は1月1日時点で87,000件、累計死亡者数は4,634人。12月31日の新規陽性者数は19件、死亡者はゼロだった、なお、武漢の感染者数は全体の約60%、死亡者は80%を占める。
トランプ大統領からチャイナウイルスと嘲笑された中国は、主要経済国の中で唯一、2020年にプラス成長を達成した。
武漢在住のイェ・ジャリン氏はABCニュースの取材に対し、「武漢で変わったことは、皆がマスクを着用するようになったことぐらいです。あとはパンデミック前と何も変わらない」と述べた。
12月31日、新華社通信は共産党指導部の声明を大々的に報じたうえで、習近平 国家主席の成果を世界に自慢した。
新華社通信の報道:
「共産党指導部はコロナウイルスを制し...この非常に険しく並外れた年に...習近平 国家主席の栄光を称える」
武漢でコロナウイルスの発生を警告し拘束された4人の市民ジャーナリストのうち、2人は消息不明になったと伝えられている。
拘束された1人の元弁護士は、今週初めに「トラブルを引き起こした罪」で懲役4年の実刑判決を受けた。
コロナウイルスの抑制に成功したと伝えられている指導部の初期対応には多くの疑問が残っている。
最近発表された中国疾病予防管理センターの報告によると、武漢の人口の約4%、50万人以上がコロナウイルスに感染した可能性があるという。
武漢在住のイェ・ジャリン氏は、「私たちは指導部のやり方に不安を感じていました。しかし、彼らはパンデミックに対処し、結果を出しました」と述べた。
イェ・ジャリン氏:
「私たちはかつて経験したことのない災害に直面しました。しかし、指導部は私たちを保護し、責任感を持って事態に対処しました」
「コロナウイルスの起源に興味はありません。私たちは指導部の指示に従いマスクを着用し、手を洗い、社会的距離を確保することでウイルスに打ち勝ちました。他国の市民にも同じように行動すればよいと伝えたいです」
2020年12月31日、コロナウイルスの震源地と考えられている武漢市の繁華街には数千人の市民が集まった。彼らを花火を打ち上げ、酒を飲み、笑い、夜通し勝利を祝った。
湖北省の実業家は、「中国の強さ、団結の強さ、指導部のリーダーシップが完璧に機能し、私たちは立ち上がることができました」と2020年を振り返った。