◎中国は世界で最も厳しいゼロコロナ戦略を採用している。
12月23日、中国共産党は中央部陝西省(せんせいしょう)西安市でコロナウイルスの症例が急増していることを受け、都市の住民推定1,300万人に自宅にとどまるよう命じた。
国営の環球時報によると、西安市では12月9日以来、143件の新規症例が確認されたという。
当局はすべての住民に差し迫った理由がない限り自宅にとどまるよう命じ、公共交通機関を停止し、高速道路に治安当局を配備し、市内の屋内施設に閉鎖を命じた。
中国は世界で最も厳しいゼロコロナ戦略を採用しており、集団検査と封鎖で感染拡大を何とか押さえている。
共産党の厳格な制限は2月4日に開幕する北京冬季五輪を強く意識している。
環球時報によると、制限は23日の0時に発効したという。終了日は明らかにされていない。
西安市の保健当局はこれまでに数百万件の検査を処理し、住民にワクチン接種と感染予防対策を徹底するよう強く呼びかけている。
報道によると、長距離バスの乗り場は閉鎖され、高速道路には複数の検問所が設置された。西安空港行きの便はほとんど欠航が決まったと伝えられている。
当局は必需品の購入を目的とする外出にも制限を設けた。声明によると、外出を許可される人数は2日ごとに1世帯1人のみだという。
また当局は食料品店を除くすべての店舗に閉鎖を命じ、地方自治体の職員は自宅で仕事を行うよう命じられた。
環球時報によると、当局は先週、感染拡大を抑える予防措置として、市内の飲食店、映画館、ジムなどの屋内施設に閉鎖を命じていたという。
環球時報は先日、「西安市では致死率の高い流行病の”出血熱”もいくつか報告されている」と報じた。これは中国北部で毎年流行する季節性疾患のひとつであり、主に地方都市で発生する。
当局によると、西安市のウイルスはデルタ株で、オミクロン株はこれまでのところ確認されていないという。
共産党指導部は北京冬季五輪を「最大の挑戦」と呼び、厳格な制限で大会を成功させると誓っている。