◎共産党の最高保健当局は以前、「ワクチン接種を推奨するが、決定は個人に委ねられる」と述べていた。
中国の一部の地方自治体によると、12歳から17歳までの学生はコロナワクチン接種を終えない限り、通学することはできないという。
いくつかの都市では、スーパーマーケット、公共交通機関、病院などを利用する際のワクチンパスポートの提示を義務化している。
中国共産党はフランスやギリシャを含む他の国々と同じく、特定の施設を利用する際のワクチン接種を義務化したと伝えられているが、ルールは地域によって大きく異なることが明らかになった。
共産党指導部はワクチンの完全接種率を年末までに人口の64%にすることを目指している。
英BBCニュースによると、香港の西に位置する広西チワン族自治区の当局は今週、「ワクチン接種をまだ終えていない人は、子供の通学に影響を与えないよう、速やかにワクチンを接種する必要があります」と通知を出したという。
江西省や河南省を含む他の地方当局も、「家族全員がワクチン接種を終えた学生のみ、秋学期への出席を許可される」という通知を出した。
河北省北部の萍郷(ひょうきょう)の12歳から17歳までの学生は、ワクチン接種を終えるまで通学できない。12歳の以下の扱いについては不明。
陝西省の韓城市(かんじょうし)でワクチン接種を終えていない市民は、ホテル、レストラン、娯楽施設などへの立ち入りを禁止された。
BBCニュースによると、厳格な制限の期間は地域によって異なると伝えられているが、ほとんどの都市が7月末までにワクチン接種を受けるよう推奨しているという。
当局の発表はソーシャルメディアで反発を受けており、ワクチンを接種していない人は制限を不公平と非難した。
中国版ツイッター、ウェイボーのあるユーザーは、「ワクチン接種は任意だったはず」と不満をあらわにした。「結局、ワクチン接種は義務になりました。接種を拒否する人は愛国的ではないと判断されます...」
共産党の最高保健当局は以前、「ワクチン接種を推奨するが、決定は個人に委ねられる」と述べていた。
専門家は地方当局のワクチン義務化について、「指導部から圧力がかかっている可能性が高い」と指摘した。
中国のワクチン接種数は世界でも群を抜いており、これまでに14億回以上を接種してきたが、当局は接種を終えた人の数は明らかにしていない。