◎共産党は北京の新規陽性が急増していることを受け、一部地域を再び封鎖した。
中国のSNSユーザーが悲鳴を上げている。
中国版ツイッターのWeiboによると、約半年ぶりにコロナウイルスの死者が確認されたことを受け、首都北京の感染対策が強化されたという。
北京では19日以降、3人の死者が確認されている
共産党は北京の新規陽性が急増していることを受け、一部地域を再び封鎖した。
ゼロコロナ政策は多くの命を守ったが、中国だけでなく世界経済にも大きな影響を与えている。
陽性者が出た地域は封鎖され、買い物をすることも難しくなる。
国営メディアによると、北京の海淀(かいでん)区と朝陽(ちょうよう)区がロックダウンされ、学校、小売店、レストランもすべて閉鎖されたという。
北京を訪れた人は到着から3日間連続でPCR検査を受け、許可が出るまで室内に待機しなければならない。
しかし、共産党の努力にもかかわらず、新規陽性は増え続けているようだ。
報道によると、20日の全国の新規陽性は2万4730人。4月のピークに迫る勢いである。その大半がオミクロン株とみられる。
北京では21日15時までの24時間で316人の新規が報告された。亡くなった3人のうち1人は87歳の男性と伝えられている。
新華社通信は北京市疾病予防控制センターの報道官の話を引用し、「市内の感染状況は深刻である」と報じている。報道官は北京の全面封鎖を提案したという。
中国のコロナ公式死者数は欧米諸国に比べると少ないが、実際の数字はこれよりはるかに多いと考えられている。
また、一部の地域では封鎖を優先した影響で患者の搬送や治療が遅れたという批判が噴出している。
甘粛省の蘭州市で今月初めに報告された問題はSNSで拡散し、多くの批判を集めた。報道によると、封鎖の影響で幼児の搬送が遅れ死亡したと父親が告発し、デモを誘発したという。
河南省でも先月、14歳の少女がPCR検査所で倒れ死亡したと伝えられている。
香港の感染者も増加している。李家超(John Lee)行政長官も21日、陽性と診断された。李氏はタイのAPEC首脳会議に出席し、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席とも会談していた。