朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)/国旗

目次

 基本情報

 政治

 渡航情報

 マスメディア

 軍隊

 歴史
  ・1900年~第一次世界大戦
  ・第一次世界大戦~第二次世界大戦
  ・終戦から現在
  ・金正恩

 文化

 スポーツ

 その他

基本情報(目次に戻る

国名:朝鮮民主主義人民共和国(North Korea)

首都:平壌(Pyongyang)

人口:25,381,085人(2020年推定)

面積:120,540㎢(北海道の1.4倍)

気候:大陸性気候
・国内の最高標高点は白頭山山頂(2,734m)。
・8月の平均最高気温は28~30℃。最低は20℃前後
・1月の平均最高気温はー3℃。最低はー13℃前後。
・自然災害に悩まされている。(春:干ばつ、夏:台風や大雨に伴う洪水)
・2015年6月頃から始まった干ばつは、過去100年で最も深刻な被害をもたらしたと伝えられている。
・指導部は伐採と耕作を推奨しており、深刻な森林破壊が問題になっている。
・1985年~現在までの間に、国内の森林約40%が消滅したと伝えられている。
・大気汚染はひどくないと考えられている。

経済:
・開発途上国
深刻な食糧不足、インフラの老朽化、エネルギー不足に悩まされている
・GDPは非公開。
・市民の大多数が自給自足生活を送っている。
・2018年のGDP伸び率はー4.1%(韓国シンクタンク推定)
・1970年代半ば頃のGDPは大韓民国と同程度だった。
・主要産業は製造業、次は農業と伝えられている。
・最大の貿易相手国は中国。
・国内のほぼすべての企業は指導部の管理下に置かれている。
・教育と医療は無料。
・税金の支払いは1974年に廃止された。
・国連安保理制裁の影響で、対外貿易は中国やロシア頼みになっている。

人種(民族):
・朝鮮人 99.9%
・中国人
・日本人
・シンガポール人
・タイ人
・インド人
・その他

言語:
・韓国語 99.9%
・大韓民国と基本同じ。
・その他(中国語、満州語、英語など)

宗教:
・韓国シャーマニズム 16%(推定)
・天道教 13.5%
・韓国仏教 4.5%
・キリスト教 1.7%
・無宗教 64.3%

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)

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党主席:金正恩(Kim Jong un)
首相:金徳訓(Kim Tok hun)

政治体制:独裁国家(社会主義国家)
・国家元首は金正恩。
・金正恩がすべてを支配している。
・最高人民会議と州人民会議は直接選挙で選出される。
・選挙の投票率は常に100%。
・選挙で反対票を投じることは許可されていない。
・反対票は投票箱ではなく地面に置く必要があり、実行した者は国家反逆罪に問われ、処刑される。
・政府に対する抗議は国家反逆罪に問われる。ただし、他国に対する抗議は許可されている。
・金正恩を崇め奉ると褒められる。
・金正恩に敵意を見せた者は国家反逆罪に問われる。
・愛国者を演じない者は労働収容所に強制送還される。

法律:金正恩の憲法
・基本的人権を保障している。
・金正恩に逆らった者は国家反逆罪に問われる。
・金正恩の指示を無視した者は労働収容所に強制送還される。
・脱北しようとした者は拷問、レイプ、医学実験、強制労働、強制中絶などに直面する。
・女性は物同然の扱いを受けている。(レイプ、拷問、虐待の常態化)
・警察や軍関係者は女性を好きなようにレイプできる。
・警察や軍関係者は起訴されない。ただし、金正恩に逆らった場合は処刑される。
・裁判所(最高、高等、地方、秘密など)は存在するが、機能していない。
・犯罪者の処理は警察もしくは軍人が判断する。

2020年11月15日 AP通信/朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、金正恩

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渡航情報:
外務省ホームページ
・制裁措置発動中。入国禁止(2017年12月~)
コロナウイルス注意情報発令中(2020年12月時点)

治安:危険極まりない
・制裁措置発動中。入国できません。
・弾道ミサイルを発射してくる可能性がある。
・金正恩がいる。

マスメディア(目次に戻る

・新聞は12紙存在すると伝えられている。
・テレビ局は全て国営。
・民間テレビ局はない。
・ラジオ局は全て国営。
・金正恩は報道と言論の自由を保障している。
・金正恩に逆らう者、否定的な報道をする者、否定的な態度を見せた者は処刑される。
・インターネットは平壌の一部でのみ利用可能。
・市民はインターネットへのアクセスを許可されていない。
・外国メディアへのアクセスは禁止されている。ただし、規則を無視する者は後を絶たず、当局に捕らえられた者は拷問、レイプ、医学実験、強制労働、強制中絶などに直面する。

【国営メディア】
・朝鮮中央テレビ 1963年
・万寿台テレビ 1973年
・龍南山テレビ 1980年頃
・その他

【民間メディア】

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2020年軍事力ランキング:25位

・軍人数:1,880,000人(推定)
  即戦力 1,280,000人
  予備兵 600,000人

・陸海空軍を保有

・国防予算:16億ドル

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)/軍人

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1900年~第一次世界大戦

・現在の北朝鮮を含む韓国は、1910年~第二次世界大戦終結まで大日本帝国の植民地下に置かれていた。

・ほとんどの朝鮮人(韓国人)は自給自足で生活する農民だった。

・当時、韓国は西洋の文化にほとんど触れていなかったが、宣教師の影響でキリスト教だけは広く国内に浸透していた。

第一次世界大戦~第二次世界大戦

・1930年代、大日本帝国は韓国北部の満州に鉱山、水力発電ダム、製鉄所、工場などを建設した。

・満州およびその周辺地域の発展に伴い、多くの朝鮮人が出稼ぎ労働者として働いた。

・韓国の独立を求めるゲリラ運動家の活動が活発になる。最も著名な活動家は金日成(キム・イルソン:北朝鮮の創設者)だった。

・1945年8月8日、ソビエト連邦が大日本帝国に宣戦布告。アメリカはソビエトの韓国占領を望んだ。

・1945年8月10日、アメリカ政府が「38度線」を提案し、北緯38度を境に北はソビエト、南はアメリカの占領下に置かれた。

・朝鮮人は北と南エリアに分断された。(北:約900万人、南:約1,600万人)

・1945年8月14日、ソビエト軍が北エリアを占領。

・1945年9月、第二次世界大戦終結。

終戦~現在

・1945年9月19日、金日成率いる韓国赤軍が平壌に到着。

・1945年10月14日、ソビエト当局は金日成と赤軍の活躍を称え、市民に紹介した。

・1945年12月、モスクワ会議。多くの朝鮮人が即時の独立を求めたが、金日成と赤軍幹部はソビエト政府の下で国を再建すると主張した。

・1945年12月18日、共産党委員会が「北朝鮮共産党」に統合される。

・1946年2月8日、暫定人民委員会設立。

・金日成はヨシフ・スターリンの支援を受け、最新の中戦車、トラック、大砲、小型武器などを自国内に配置した。さらに、ソビエト製戦闘機を主力とする空軍を結成した。

・1947年9月、アメリカは韓国の統一および独立に関する交渉が進展しないことを受け、国連に仲介を依頼した。

・1948年4月、南北会談実施。

・1948年8月15日、「大韓民国(韓国)」発足。

・1948年8月、最高人民会議が選出された。

・1948年9月3日、新憲法公布。

・1948年9月9日、金日成が首相に任命され、「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)」の設立を宣言した。

・1950年6月25日、北朝鮮軍、韓国への侵攻を開始。

・1950年6月25日、朝鮮戦争勃発。(韓国・国連vs北朝鮮・中国・ソビエト)

・1950年6月27日、米トルーマン大統領が韓国への支援を決定。

・1950年9月、マッカーサー将軍率いる米軍が仁川上陸作戦を開始。

・1950年9月、国連軍が北朝鮮に侵攻。

・マッカーサー将軍は国連軍の支援を利用して中国本土の共産主義者を打破すべきと進言したが、トルーマン大統領はこれを拒否した。

・1950年9月、ソビエトのスターリン、アメリカおよび国連軍への攻撃開始を指示。

・1950年9月、中国の周恩来、アメリカおよび国連軍への攻撃開始を指示。

・1951年1月~6月、戦闘は38度線を中心に激しさを増し、両軍合わせて数十万人が死傷、民間人数十万人が虐殺された。

・韓国を支援したアメリカ軍は一時敗北の危機に瀕したが、国連加盟国の支援を受け、北朝鮮軍を38度線まで押し返した。

・1951年7月~1953年7月、戦闘は膠着状態に陥った。この間、両軍合わせて数十万人が死傷、民間人数百万人が虐殺された。

・1953年7月27日、朝鮮戦争終結。朝鮮非武装地帯地帯が設置された。(平和条約はなし)

<朝鮮戦争>
・戦死者 50万~80万人(推定)
・負傷者 100万~150万人(推定)
・殺された民間人200万~300万人(推定)
・朝鮮非武装地帯の設置が決まった。
・北朝鮮は開城市を獲得したが、江陵市を含む約3,900㎢の領土を失った。

・朝鮮戦争終結後、金日成の指導部強化が始まる。

・1956年、新指導部発表。旧派閥のメンバーは影響力を失い、金日成に否定的な態度を示す者はひとり残らず見せしめ裁判にかけられ、処刑された。

・1956年2月、金日成はスターリン主義者への攻勢を強め、敵対する者はひとり残らず処刑した。

・金日成はありとあらゆる権力を手中に収め、独裁体制を確立した。

・1950年~1960年代、少なくとも数十万人が刑務所もしくは労働収容所に強制送還された。

・北朝鮮の市民は金日成をマルクスの地位に昇格したと崇め奉り、絶対的な最高指導者として支持した。

・1964年、フルシチョフ政権(ソビエト)との関係を強化。

・1972年、南北首脳会談が実施されるも、関係に大きな進展は見られず。

・1970年代、軍事産業に資本を大量に投じた結果、経済は発展せず、市民の生活は荒廃した。

・金日成は数十億ドル規模の投資および各国首脳との会談を繰り返したが、市民の生活は一向に改善されず、経済は右肩下がりで急降下した。

・1994年7月8日、金日成死去。金正日(キム・ジョンイル)が新書記長に就任。

・1994年7月、国防委員会設立。

・1994年7月、新憲法公布。

・1994年10月21日、アメリカと北朝鮮が核兵器開発を停止する協定に署名。

・1990年~1995年、対外貿易は半減した。また、洪水などの自然災害で国内の作物やインフラが壊滅し、市民の生活は危機的なレベルにまで低下した。

・1994年~1998年、市民は食料を失い、壊滅的なレベルの飢饉が発生した。餓死および栄養不足に関連する病で亡くなった市民は200万~350万人と伝えられている

・1997年10月、金正日、国防委員会の議長に就任。

・2006年10月9日、指導部、地下核実験に成功したと発表。

・2007年2月13日、韓国、米国、ロシア、中国、日本と協定を結ぶ。

・2009年5月25日、地下核実験を決行。

・2010年3月26日、韓国海軍のコルベットが沈没。韓国政府は北朝鮮海軍の魚雷攻撃と非難したが、北朝鮮は調査を拒否し、真実は闇に葬られた。

・2011年12月17日、金正日死去。

金正恩

・2011年12月17日、最高指導者に就任。

・2011年12月24日、朝鮮人民軍の最高司令官に就任。

・2012年1月9日、金正恩を称え、忠誠心を示す大規模な集会が開催される。

・2012年4月11日、「永遠の書記長」に就任。

・2012年4月13日、国防委員会委員長に就任。

・2012年4月15日、金日成生誕100周年を祝う軍事パレードを開催。

・2012年7月、朝鮮人民軍の元帥に就任。

・2012年7月、楽団のコンサートを鑑賞。金正日との違いを世界にアピールした。

・2012年11月、全長500m(推定)のプロパガンダメッセージを世界に公開。そこには「金正恩長老、輝く太陽!」と書かれていた。

・2012年11月30日、中国の李建国と会談。

・2014年3月9日、最高人民会議の代表を決める強制国民投票が実施され、金正恩は国防委員会の初代議長に就任した。(投票率100%、反対票ゼロ)

・2016年6月29日、国務委員会の議長に就任。

・2017年9月、地下核実験を決行。

・2018年3月、中国の習近平 国家主席と会談

・2018年4月27日、南北首脳会談。北朝鮮の指導者が韓国の領土に入ったのは朝鮮戦争終結以来初めてだった。双方は、朝鮮戦争休戦協定を完全な平和条約に転換し、65年後に朝鮮戦争を正式に終結させることに合意した。

・2018年5月26日、南北首脳会談。

・2018年6月12日、米朝首脳会談。アメリカのトランプ大統領は韓国との「挑発的な」合同軍事演習を中止すると発表した。

・金正恩とトランプ大統領は共同声明に署名し、北朝鮮の安全保障、新たな平和関係の構築、朝鮮半島の非核化、兵士の遺骨の回収、高官によるフォローアップ交渉の継続に合意した。

・2018年8月13日、南北首脳会談。

・2018年9月18日、南北首脳会談。

・2019年2月27日~28日、米朝ハノイサミット。トランプ大統領は声明で、「北朝鮮が経済制裁の早期終了を望んだため、首脳会談は短縮された」と発表した。

・2019年4月25日、ロシアのプーチン大統領と会談。

・2019年6月30日、米朝首脳会談。トランプ大統領と金正恩は握手を交わした。

・2019年10月5日、アメリカと北朝鮮の高官レベルの交渉が始まったが、1日後に決裂した。

・2020年4月、約3週間公の場から姿を消したことで「死亡説」が流れた。

・2020年8月、妹の金与正を事実上の副司令官に任命。

・2020年9月5日、台風メイサーク(9号)の被災地を視察。

・2020年10月、コロナウイルスとの戦いを制したと宣言。

・2021年1月、第8回朝鮮労働党大会で党総書記に就任。

・北朝鮮の核戦力は、爆弾15~60発、水素爆弾を含むミサイルタイプを数基保有していると考えられている。

2018年6月12日 ロイター通信/シンガポール、セントーサ島のカペラホテル、首脳会談を終えたトランプ大統領と金正恩

文化(目次に戻る

・市民は金正恩を崇めている。

・文学、音楽、映画は政治的なテーマに限定されている。

・映画は市民の教育や考えに大きな影響を与えると考えられており、指導部は金正恩を宣伝する独裁プロパガンダ作品の制作に力を入れている。

・伝統的な踊りと体操を組み合わせたマスゲームが人気。

スポーツ(目次に戻る

・金正恩はスポーツを推奨している。

・オリンピックでメダルを獲得した選手は英雄として表彰される。

金正恩は成功したアスリートに高級マンションをプレゼントする

・人気スポーツはサッカー、重量挙げ、テコンドー、卓球、バスケットボール、スキー、アイスホッケーなど。

・オリンピックの獲得メダル数は56個。

【有名スポーツ選手】

・リム・ジョンシム(Rim Jong sim)重量挙げ選手、オリンピック連覇を達成。

・リ・ス・グァン(Ri Se gwang)体操選手、オリンピック金メダリスト。

その他(目次に戻る

世界を代表する独裁国家

・韓国と北朝鮮は、大日本帝国の植民地化と朝鮮戦争で真っ二つに分断された。

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)/平壌
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