コロナウイルスの死者数はさらに増加、厳しい戦いが続く

15日、ニューヨーク市におけるコロナウイルスの死者数は10,000人を超えた。コロナウイルスの影響で死亡したと思わわる死者3,778人が新たに追加され、一都市としては初めて10,000人の大台を突破した。PCR検査を受ける前に死亡した人が多くなり、ニューヨーク市は厳しい状況に置かれつつある。

検査を受けていなければ、死因を調べねばならない。ただし、家族や知人から「コロナウイルスの症例が見受けられた」と証言を得られれば良い。しかし、単独で死亡した場合、また、基礎疾患などを持っている患者などであれば、本当の死因が判明するまでコロナウイルスによる死亡と断定することはできないのだ。

同日、ニューヨークのアンドリュー・クオモ州知事は、疫病予防管理センター(CDC)が、コロナウイルスに関するガイドラインを変更したと述べた。ガイドラインの見直しを行ったことで、これまでカウントされていなかった死者が3,778人追加されたという。

既に述べた通り、コロナウイルスを受けずに自宅や老人ロームなどで亡くなり、「死因は基礎疾患であろう」と判断される場合も、保健局や検視官が死因をチェックせねばならない。しかし、マンパワーが不足し、死者数が激増する中でこれらの作業を迅速に行うことは非常に難しい。チェックする者も、コロナウイルスへの感染を警戒し、最善の注意を払わねばならないだろう。

クオモ州知事は、「コロナウイルス検査を受けずに病院外で亡くなった人が死者数にカウントされていない可能性もある、その可能性が高いだろう」と述べた。さらに、「ここ1カ月の間にニューヨークで基礎疾患などにより死亡したとされる3,017人も、コロナウイルスが関連しているかもしれない」と付け加えた。

病院関係者や医師たちは命の危険を顧みず、精神を削って戦っている。死者数が増加するほど、彼らの負担は増し、結果、病院外で死亡した人の調査は後回しにせざるを得なかった。クオモ州知事は、できるだけ早く、正確なコロナウイルスの死者数を公表する予定、と述べた。

世界のコロナウイルス感染者数と死者を集計しているジョンズ・ホプキンズ大学は、ウイルスのよる死亡が「確定」した者のみカウントしている。各国、州、自治体から公表される数字も同様である。

ニューヨークで最初の死者が確認される以前、CDCは地方政府に対し、コロナウイルスが死因と「思われる/想定される」場合は、死亡証明書にその旨を記載してほしい、と要請している。しかし、各州の対応にはバラつきがあり、残念なことに、正確な記録が残されているかは分からない状態だという。

コネチカット州、オハイオ州、デラウェア州政府も、検査を受けずに死亡した者、コロナウイルスの感染が原因で死亡したと「想定される者」の調査を開始している。

マンパワーが不足する中での作業は困難を極める。医療崩壊ギリギリの現場では医師や医療関係者にさらなる負担を強いることになるため、どこに重点を置くかが争点になるだろう。

命を救うことが最優先しかし、コロナウイルスの感染者数、死亡数に誤りがあれば、感染傾向等の調査や感染予防対策に影響を及ぼしかねない。クオモ州知事とトランプ大統領は難しい決断を迫られている。

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