ヨーロッパでのストリーミング再生品質を30日間低下させ、プロバイダの負担を軽減

 ヨーロッパ全土がコロナウイルスの影響で自己隔離状態にある中、Neflixはストリーミング再生の品質を30日間低下させ、インターネットサービスプロバイダの負担を軽減させると発表した。

 多くの住民が自宅に待機せざるを得ない状況となり、Netflixの利用者は急上昇。結果、ストリーミング需要が激増し、今回の措置に踏み切らざるを得なかったようだ。しかし、それでも視聴者が十分満足できる品質は提供できるとNetflix関係者は述べた。

 今回の措置を受け、オンライン上でのストリーミング再生が影響を受ける。Netflixは一部のプログラム、視聴者向けに4K高画質映像も提供していた。標準解像度の映像/映画であれば1時間で約1GBのデータを使用、HDが約3GB、4Kであればさらにデータ量は増大する

 動画配信市場欧州委員のティエリー・ブルトン氏は、「HD再生が不要な場合は、標準解像度に切り替えるべき」と以前から提案しており、今回の措置は「妥当」と評価。同委員とリード・ヘイスティングス委員長との議論、コロナウイルスによって引き起こされたデータ量増大等の課題を総合的に勘案し、Netflixはストリーミング再生の品質を30日間低下させる決定を下したという。

 自宅で仕事を行う人が増加したことにより、インターネットの利用状況はここ数週間右肩上がりで上昇している。通信大手のVodafoneは、ヨーロッパでのインターネット利用量が今週初めの時点で50%増加したと述べた。

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