◎AP通信によると、日本のウクライナ大使館はクリミア半島に国境線が描かれているとIOCに抗議し、その後地図は速やかに修正されたという。
7月23日、国際オリンピック委員会(IOC)はウクライナの抗議を受け、公式ホームページの地図に描かれていたクリミア半島の国境線を削除した。
AP通信によると、日本のウクライナ大使館はクリミア半島に国境線が描かれているとIOCに抗議し、その後地図は速やかに修正されたという。
この地図は大会に出場するチームを応援する「チアゾーン機能」の中に描かれている。国名を変更して拍手ボタンを押すとそのチームを応援したことになる。
22日夜、クリミア半島には黒い国境線が描かれていた。しかし、23日未明に線は消滅し、IOCはクリミア半島をウクライナの領土と認めた。
ロシアは2014年にクリミア半島を併合したうえでクリミアは自国の領土と宣言したが、国際社会はこの主張を認めていない。その後、クリミアの北東部に位置するドネツクとルハンシクの分離主義者はウクライナからの独立を宣言した。ロシアはドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の独立を承認したが、国際社会とウクライナは分離主義者をテロリストと見なし、非難した。
ウクライナ、クリミア
一方、「旭日旗」の利用禁止を求めた韓国と日本の対立が解決する見通しは全く立っていない。
韓国、中国、その他の一部のアジア諸国は、「旧大日本帝国の軍旗である旭日旗は戦時中の残虐行為を思い起こさせ、ナチスの卍に匹敵する」と非難している。
韓国の代表団は先日、選手村に設置した政治的な横断幕を撤去するようIOCから要請を受けこれに応じたが、韓国国民は撤去に激しく反発し、引き換えに旭日旗の使用をやめるよう日本に求めた。
日本オリンピック委員会および五輪関連組織は旭日旗ではなく「日の丸」を使用するが、ごく一部の保守的なファンは旭日旗をどこかで使用する可能性がある。ただし、大会はほぼ無観客で行われるため、会場に旭日旗が持ち込まれる可能性は低いと思われる。
韓国は2019年、「東京五輪での」旭日旗の使用を禁止するようIOCに正式に要請した。韓国政府はナチスの卍が第二次世界大戦の悪夢を思い起こさせるのと同じように、旭日旗は旧大日本帝国の侵略を経験したアジア人の「傷と痛み」を思い起こさせると主張した。
北朝鮮の国営メディアは旭日旗を「戦争犯罪者旗」と呼び、平和の祭典であるオリンピックを侮辱していると非難し、「アジアの人々は旭日旗を見るたびにはらわたが煮えくり返る」と言ったことがある。
中国の国民も以前は旭日旗に敏感に反応していたが、現在は欧米との対立に注目が集まっているため、韓国や北朝鮮のように大騒ぎすることはほとんどなくなった。
韓国当局は17日、「東京五輪で旭日旗は使用しないというIOCの確約を得た」と述べた。しかし、韓国のメディアは一部の活動家が選手村の近くで旭日旗を掲げた報道した。
延世大学北朝鮮研究所のボン・ヨンシク研究員はAP通信の取材に対し、「日本が戦時中の虐待についてより誠実に韓国に謝罪していれば、旭日旗は大きな問題にはならなかっただろう」と語った。
日本は1965年12月に発効した日韓請求権ならびに経済協力協定に基づき、韓国に補償金(1,080億円の経済援助)を支払っている。