◎選手およびスタッフのプレイブックは4月28日に更新され、メディア関係者向けのプレイブックは4月30日に公表される。
国際オリンピック委員会(IOC)と日本オリンピック委員会(IOC)は今週、東京2020五輪・パラ五輪に参加する選手および関係者のためのプレイブック(第2版)を公表する予定である。
<選手および関係者のプレイブック(初版)の要点>
・入国14日前から体調をモニタリングする。
・陰性を証明できる書類を準備する。(様式は任意)
・入国72時間以内にコロナ検査で陰性を確認した者のみ飛行機に搭乗する。
・滞在中はスマホアプリ(COCOA)で行動および体調を管理する。
・マスクを常時着用する。
・手洗いを徹底する。
・社会的距離を2m以上確保する。
・物理的な接触を避ける。(抱擁、握手)
・大声を出して応援しない。歌わない。
・アイテムの共用を避ける。不可であれば消毒を徹底。
・観光は禁止。
・レストラン、バー、小売店の利用も禁止。
厚生労働省のまとめによると、日本の4月24日のコロナ新規陽性者数は5,433件、死亡者数は59人。累計感染者数は約56万人、累計死亡者数はまもなく1万人に到達する。政府は先日、東京都、大阪府、京都府、兵庫県の4都市に3回目の緊急事態を宣言した。期間は4月25日~5月11日の予定。
日本の感染者数は他の主要先進国に比べるとはるかに少ないが、ワクチン接種は大きく遅れを取っており、少なくとも1回ワクチンを接種した人は約1%にとどまる。
<ワクチン接種数/1回接種した人の割合/4月26日時点>
アメリカ:2億2,600万回/42%
中国:2億2,000万回/9%
インド:1億3,800万回/8%
イギリス:4,600万回/49%
ブラジル:3,800万回/13%
ドイツ:2,500万回/23%
トルコ:2,100万回/16%
ロシア:1,800万回/8%
イスラエル:1,000万回/62%
日本:250万回/1%
世界:10億回/7%
アジア:4億6,600万回/4%
北米:2億5,800万回/28%
ヨーロッパ:2億100万回/19%
南米:6,800万回/11%
アフリカ1,700万回/1%
専門家はAP通信の取材に対し、「日本の現在の感染状況と医療体制を考えると、大会主催者は選手に毎日PCR検査を義務付ける可能性が高いと思います」と述べた。プレイブックの初版には入国前の14日間の自己隔離と陰性チェックが明記されていた。なお、選手と関係者が大会期間中に行動を許可されるエリアは、選手村、競技会場、トレーニング施設の3カ所のみになる可能性が高いと伝えられている。
共同通信社は匿名の情報源のコメントを引用した。同社によると、選手とスタッフは自宅を出発する前に96時間以内に2回検査を受け、入国時に再検査を行う必要があるという。
選手およびスタッフのプレイブックは4月28日に更新され、メディア関係者向けのプレイブックは4月30日に公表される。最終版は6月に発行される予定。
日本では、国内と世界の感染状況が悪化しているにもかかわらずオリンピックの開催に固執する政府に批判的な意見が相次いで寄せられている。最近行われた世論調査によると、回答者の70~80%が東京五輪の開催に反対したという。
IOCとJOCは海外の観客の受け入れ禁止をすでに決断しており、国内在住者を会場に入れるかどうかについては、決定を6月下旬まで先送りした。
コロナウイルスワクチン接種担当大臣の河野 太郎氏は今月初めの声明で、完全無観客も選択肢に含まれていると示唆した。
IOCのトーマス・バッハ会長は先週、5月17日から18日に広島県で行われる聖火リレーに立ち会う計画は確定ではないと述べた。野党議員は、「菅義偉 首相はバッハ会長の来日を考慮して非常事態宣言の期間を設定した」と主張したが、菅総理はこの主張を受け流している。
3月25日に始まった聖火リレーはコロナウイルスに翻弄されており、大阪府のランナーは無人の都市公園の中を周回させられた。
沖縄県の宮古島は今週末にリレーを予定していたが、コロナの感染拡大を考慮し中止が決まった。宮古島には病院がひとつしかない。
先日開催された日米首脳会談の共同声明の中で、ジョー・バイデン大統領は、「東京五輪を安全安心な大会にするという菅総理の努力を支持する」と述べたが、世界の感染状況の悪化が大会に影響をあたえるかどうかについては言及しなかった。
東京五輪の期間は7月23日~8月8日、パラ五輪は8月24日~9月5日の予定。