オレンジジュースで免疫力を高め、コロナウイルスに打ち勝ちたい消費者たち

 世界市場におけるオレンジジュースの取引価格は、今月だけで20%以上も高騰。コロナウイルスが大流行していることで消費者の健康志向が高まり、オレンジジュースに注目が集まった結果である。

 しかし、ただ注目が集まっただけで取引価格が20%も上昇することはあり得ない。3月に入ると、「オレンジ」自体の取引価格も高騰、これは今後の配送コストなどにも大きな影響を与える。オレンジジュースは、今年一番のパフォーマンスを見せている果物/資産と言えるだろう。

 オレンジの先物を扱う関係者によると、コロナウイルスの発生により、オレンジジュースの需要と供給両方が打撃を受けている、という。供給に関しては、製品を工場や市場に運ぶ手段が限られてしまい、品不足が顕著になっている状況だ。一方の需要は既に述べた通り、コロナウイルスに打ち勝ちたい消費者が市場に殺到、品不足に拍車をかけてしまった。

 商品を供給したい農家も、農園を維持するために必要なマンパワーを確保できずにいる。労働者がコロナウイルスにかかる、外出が禁止されるなど、問題は山積しており、オレンジジュース不足を克服する打開策は見出せそうにない。

 ダウ平均株価は3月だけで16%以上下落、ロンドンのFTSE100種総合株価指数もこれに近い下落率を記録している。しかし、そんな中にあっても、オレンジジュースの取引は2015年10月のチャイナショック以来、最高利益を記録した。

 Axicorpのチーフクレジットストラテジストであるステファン・イネス氏は、オレンジジュースの先物価格が高騰したことに対し、「生産者が販売価格を釣り上げれば、市場に出回る商品の価格は必ず上昇する」と述べた。

 2当事者間で結ばれる「先物契約」は、収穫不良や天災(ハリケーン、自然火災、地震など)に対し脆弱な小麦やオレンジなどの果物に対して適用されている。この価格が上昇すれば、消費者の手元に届く商品の値も上昇する。

WHO(世界保健機関)が発信しているコロナウイルス感染防止対策は以下の通り
①石鹸もしくはアルコールを使い、手を入念に洗う
②人との距離を維持・確保する(少なくとも1m)
③目・鼻・口に不用意に触れない
④マスクを装着し、咳エチケットを徹底する
⑤少しでも体調に異変を感じたら、政府の指定する最寄りの医療機関に連絡、相談する
⑥常に最新の情報を入手、医療提供者からのアドバイスに従う

世界保健機関 公式ホームページ> 

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