誤った情報に惑わされるな。魔法の薬、魔法のセックスなど存在しない
コロナウイルスが世界中に拡散されてから三カ月近くが経過した。WHOを筆頭に、各国の医療関係者がワクチン、対策品等の開発を進めていることは周知の事実である。
残念なことに、SNSなどを通じて「コロナウイルスを防げる、撃退できる」という誤った情報が拡散され続けている。ビタミン剤やサプリメント、怪しいお茶、壺、札(ふだ)、ネックレスなど、例を紹介すれば枚挙にいとまがない。
ここでは世界中に拡散されたコロナウィルス撃退方法、エナジーチャージ方法を紹介する。科学的根拠のない対策ばかりなので、試す場合は自己責任でお願いしたい。
マスターベーション
マスターベーション、オナニーにより白血球を増やし、コロナウイルスを撃退しよう、という摩訶不思議な情報が拡散されている。残念なことに、オナニーで白血球が増えることはなく、仮に白血球が増えたとしてもコロナウィルスの感染を防ぐことはできない。
オナニーし過ぎると、体力や精力の低下を招く。すなわち疲れやすい身体になり、免疫力も自ずと低下するであろう(絶倫の方は知らない)。ただし、禁欲が正解、オナニーは厳禁、と決めつけることもできない。ストレス発散に効果があることは確かであり、適切な頻度で行えば体力や精力の維持につながる。オナニー頼みのコロナウイルス対策はやめた方が良い。
ビタミン摂取
各種ビタミンをチャージすればコロナウイルスなど怖くない、と考えるのは間違いである。サプリメント、その他ビタミン剤を過剰に摂取しても、罹患者と濃厚接触すれば、間違いなくコロナウイルスに侵される。スーパーフード、ウェルネス習慣も同様である。
適切な食事、バランスを考えたビタミン摂取により体調をしっかりコントロールできれば、体調不良の者よりはウイルスに対する免疫力も向上するかもしれない。しかし、それだけに頼ってはいけないのだ。手洗いうがいを励行し、社会的距離を保つ。プラス体調管理に努めるのがベストである。ビタミン摂取を神話のように扱うのは間違いだ。
セックス
セックスとコロナウイルスの因果関係は説明するまでもないだろう。濃厚接触の極みと言っても過言ではない。マスターベーション理論(?)と同じく、セックスすることで白血球が増大し、コロナウイルスを撃退できる、という情報が拡散されている。危険極まりない考えなので、今すぐ改めるべきだ。
ただし、コロナウイルスに100%感染していないことが分かっている夫婦、恋人同士であれば、セックスを行っても良い。幸せホルモン(科学的根拠はない)により心は満たされ、気力が充実すれば、当然体調も良くなる(はずだ)。しかしやり過ぎると疲れがたまるし、体調を崩しかねない。これは男女に共通して言えることである。
不特定多数とセックスすることは危険極まりない行為、コロナウイルス以外の病気に感染する可能性もあるだろう。もちろん白血球が増加することもなく、仮に増加したとしてもコロナウイルスから身を守ることはできない。体力、時間、人生、家族、大切なものを失いかねないので、絶対にやめてほしい。
抗酸化物質
体内で起こる有害な反応を減退させる抗酸化物質(抗酸化剤)についても、コロナウイルスの撃退に役立つ、という情報が拡散されている。サプリメントとして高い人気を誇る抗酸化物質は、あくまで健康を補助するもの、と認識すべきであろう。飲めば大丈夫、コロナなんて怖くない、と考えるのは危険極まりない。当然、科学的根拠も一切示されていない。信じる者は救われず、馬鹿を見る。
プロバイオティクス
微生物を含むプロバイオティクスが健康に良い(適量を服用すれば)ことは恐らく間違いない。昆布茶がその代表であろう。最近世界中でブームになっており、お肌や健康に良い、便通が良くなった、と女性に大人気である。なお、昆布茶がコーラやビール、ウォッカより身体に良いことは確かである。
しかし、プロバイオティクスがコロナウイルス対策に役立つ、という情報を鵜呑みにしてはいけない。抗酸化物質、その他のサプリメントと同様である。昆布茶が病気の予防や治療に役立つ証拠は一切なく、あくまで健康を補助するものでしかない。お肌や便通が良くなっても、コロナウイルスは防げないだろう。
適度な運動
適度な運動がコロナウイルスから身体を守ることは確かである。しかし、濃厚接触、感染者とのセックスを行えば、どれだけ健康に自信のある者でも感染する。
ロックダウンの影響で外出もできず、ストレス発散できない時の適度な運動は最高だ。程よく汗をかき、食事も美味しく感じる。良い睡眠にもつながるだろう。健康な方はコロナウイルスに感染しても、重症化しにくい(科学的根拠はない)と言われているし、良いことばかりである。
しかしながら、適度な運動と健康だけでコロナウイルスから逃れることはできない。既に述べた通り、超人的な身体を持つスーパーマンでもない限り、感染者とセックスすれば、間違いなく罹患するだろう。要は、WHO、政府の推奨する感染予防対策をしっかり守れ、ということである。