◎デモ隊は10月31日に開幕するCOP26(第26回国連気候変動枠組条約締約国会議)と世界の指導者により強力な気候変動対策を取るよう求めた。
2021年10月10日/ベルギー、ブリュッセルで行われた気候変動対策の強化を求めるデモ(Geert Vanden Wijngaert/AP通信)

10月10日、EU本部のあるブリュッセルで気候変動対策の強化を求めるデモが開催され、数千人が参加した。

デモ隊は10月31日に開幕するCOP26(第26回国連気候変動枠組条約締約国会議)と世界の指導者により強力な気候変動対策を取るよう求めた。

現地メディアによると、デモには数千人と80の組織が参加したという。ブリュッセルで数千人規模のデモが開催されるのはコロナウイルスの感染拡大が始まって以来初。

参加者たちは「地球を守れ」「システムを変えろ」などと書かれた旗や看板を掲げ、通りを行進した。ホッキョクグマの着ぐるみを着た男性は、多くの動物が人間のエゴのせいで絶滅の危機に瀕していると訴えていた。

市民運動エクスティンクション・レベリオンの抗議者であるザビエル・デワネ・マーカー氏はAP通信の取材に対し、「今年の夏に発生したすべての自然災害が私たちに行動するよう促しています」と語った。

多くの科学者たちが今年の夏に世界各地で発生した干ばつ、山火事、洪水などの異常気象は、人間の温室効果ガス排出が引き起こしたことに疑いの余地はないと主張している。

デモンストレーターのルシアン・デワナガ氏は、「地球を破壊して得られるものは何もない」と述べた。

一部の環境保護団体や活動家は、COP26に参加する主要な世界の指導者が不十分な気候変動対策で満足する可能性があると懸念を表明している。スウェーデンの気候活動家グレタ・トゥーンベリ氏は先月末にミラノで行われたユース気候サミット(Youth4Climate)の中で、アメリカのジョー・バイデン大統領や他の指導者の気候変動関連公約を厳しく批判した。

COP26は温室効果ガスの純排出ゼロと地球の気温上昇を産業革命以前の平均気温プラス1.5℃に維持することを目標としており、参加する40カ国以上により野心的な気候変動対策を実行するよう促す。

コロナワクチンの展開に成功したベルギーはウイルス制限を緩和し、数千人規模のデモを許可している。

<COP26の主要原則
・温室効果ガス純排出ゼロに向けた持続可能な復興の推進

・野心的で実行可能な気候変動対策(ロードマップ)の策定

・情報共有によるトランジションの促進

・温室効果ガス純排出ゼロ達成に向けた各産業ごとの脱炭素化とイノベーションの加速

・官民による投資促進

・人々を中心とするトランジションの支援

・新たなエネルギーシステムにおけるエネルギー安全保障の確立

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