◎韓国は犬肉の主要市場のひとつと見なされているが、韓国人の大半は犬肉を食べたことがなく、需要は年々減少している。
韓国の現地メディアによると、文在寅 大統領は犬の食用利用を禁止する可能性があると示唆したという。
動物保護団体などによると、食用目的で屠殺されている犬は世界で年間2,000万~3,000万頭にのぼると推定されているという。現在、犬肉は主に東アジアと東南アジアで消費されている。
韓国は犬肉の主要市場のひとつと見なされているが、韓国人の大半は犬肉を食べたことがなく、需要は年々減少している。
韓国では毎年推定100万頭の犬が食用目的で屠殺されていたが、2017年には年間数万頭に減少したと推定されている。
現地メディアによると、文大統領はキム・ブギョム首相との会談の中で、犬の食用利用を禁止するかどうかを慎重に検討していると述べたという。
文大統領が犬肉禁止の見通しを立てたのは初めて。
文大統領はキム・ブギョム首相から飼育放棄された動物を保護する新しい対策の説明を受けた後にコメントした。
韓国議会は動物の虐殺を防ぐ法律を施行しているが、食用目的の屠殺と犬肉の消費は禁止していない。
しかし、多くの韓国人がペットとして広く人気を集めている犬の消費に懸念を表明しており、特に若者は犬肉を見たこともなく、今後も食べるつもりはないと主張している。
その結果、国内の主要な犬の屠殺場は閉鎖された。2018年には年間数十万頭を屠殺していた城南市の屠殺場が閉鎖されている。
2020年にニールセン デジタル株式会社が韓国で行った世論調査によると、回答者の約84%が犬肉を一度も食べたことがなく、今後も食べるつもりはないと回答したという。また回答者の約59%が犬の食用利用禁止を支持していることも明らかになった。
犬の屠殺と食用利用に反対してきた複数の権利団体は声明で、文大統領のコメントを歓迎すると発表した。
韓国動物権利擁護派という団体を率いるチョン・ジンギョン氏はコリアタイムズの取材に対し、「多くの韓国人は犬肉の消費を伝統ではなく虐待と見なしています」と語った。
来年の大統領選に立候補している一部の候補者も犬肉の消費を禁止する可能性があると述べている。
今月の民主党予備選で勝利した京畿道(キョンギド)のイ・ジェミョン知事は選挙活動の中で「社会的なコンセンサスに基づく新たな法の整備と政策が必要」と呼びかけ、犬肉の消費を禁止する可能性があると示唆した。