◎民主党のチャーリー・クリスト下院議員と共和党のナンシー・メイス下院議員は20日、保護下に置かれた人々に権利を与えることを目的とした自由ブリトニー法案を提出すると発表した。
7月20日、ブリトニー・スピアーズ氏の成年後見制度をめぐる戦いに触発された米議会の超党派は、後見人の保護下に置かれている全米の100万人以上の人々の権利を保護する「フリーブリトニー法」を提案した。
民主党のチャーリー・クリスト下院議員と共和党のナンシー・メイス下院議員は20日、保護下に置かれた人々に権利を与えることを目的としたフリーブリトニー法案を提出すると発表した。
クリスト下院議員はオンライン記者会見の中で、「この法律は個人の権利を保障する非常に常識的な法律です」と述べた。
法律は対象者に後見人と協議する権利や異議を唱える権利などを与える。
ブリトニー氏は2006年から2008年の間に発生した様々な事件以来、成年後見制度の管理下に置かれており、保護者に「財産」と「私生活」を管理されてきた。父親のジェイミー・スピアーズ氏は2019年までこの2つを管理していたが、健康上の問題を理由に保護者を一時的に辞め、それ以来メンタルヘルスケアの専門家であるジョディ・モンゴメリー氏が代理保護者を務めている。
しかし、保護者を辞任したジェイミー・S氏は現在も娘の不動産(推定65億円)を管理し続けている。
共和党のメイス下院議員は、ブリトニー氏の情熱的な嘆願が超党派の心に火をつけたと語った。「ブリトニーは成年後見制度の問題に光を当てました。彼女は虐待されたのです。ブリトニーの置かれた状況は悪夢であり、そのような状況は誰にでも起こり得るのです...」
ブリトニー氏は先月、自分が置かれている状況を初めて法廷で証言し、父親と成年後見制度を管理している人々を非難した。同氏は証言の中で「父親に結婚や妊娠する権利を奪われた」と語り、世間に衝撃を与えた。
一方、父親と弁護士は、ブリトニー氏本人とその財産は詐欺や操作に対して非常に脆弱であり、保護しなければならないと主張している。ブリトニー氏は成年後見制度の終了を求めているが、自分自身、財産、その他様々なものを自分でしっかり管理できると判事に証明しなければならない。
クリスト下院議員とメイス下院議員は、この法案に対する超党派の支持が増えることを期待していると述べた。成立すれば新しい後見人やケースワーカーを雇うための助成金、約2億6,000万ドル(約290億円)が州に提供される。
フリーブリトニー運動は全米各地に広がっており、多くの議員がブリトニー氏の裁判に注目している。フロリダ州選出の共和党員で人身売買疑惑に直面しているマット・ゲーツ下院議員は先週の裁判に先立ちロサンゼルスに足を運び、裁判所前に集まったブリトニーファンに短い演説を提供した後、「フリーブリトニー!!」と叫んだ。
民主党のキャサリン・クラーク下院議員は6月23日の公聴会直後に、「誰もが自分の身体をコントロールする権利を持っている」とツイートした。ブリトニー氏はこの公聴会の中で「自分の人生を取り戻したい」と判事に訴え、「父親に子宮内避妊器具(IUD)の取り付けを命じられた」と明らかにした。
AP通信によると、下院共和党の党員集会の政治部門は20日、「ブリトニー氏は有毒な法律と検閲の犠牲者」と述べ、法案の支持を示唆したという。