◎ラリー(猫)は他国の男性指導者を敵視し、女性指導者には親切、忠実、丁寧に接すると伝えられている。
イギリスの首相官邸周辺に生息している4本足のラリーは、2月15日にネズミ駆除任務開始から10周年を迎えた。
ネズミ駆除任務の開始日は2011年2月15日。首相官邸周辺でネズミが自炊しているという噂を聞きつけた当時のデービッド・キャメロン首相が作戦開始を指示した。
当局者はロンドンのバタシー・ドッグス・アンド・キャッツホームで保護されていた野良猫をネズミおよび害虫駆除担当に採用したうえで、内閣府首相官邸ネズミハンターの称号を与えた。
以来、ラリーは3人の首相に忠実に奉仕し、首相官邸内部および周辺のネズミを駆除してきた。
バタシー・ドッグス・アンド・キャッツホームの責任者、リンジー・クインラン氏は任務10周年を祝う声明で、「ラリーはバタシーの素晴らしい大使であると同時に、世界中の何百万もの人々に猫が素晴らしい生き物であることを示しました」と述べた。
リンジー・クインラン氏:
「彼のサクセスストーリーは、すべての動物がチャンスを得られるという証拠です」
ラリーは他国の男性指導者を敵視し、女性指導者には親切、忠実、丁寧に接すると伝えられている。
当局者によると、ラリーはバラク・オバマ元大統領の姿を見てニャーと鳴いたという。一方、2019年にドナルド・トランプ前大統領が現れた時は、車の下で昼寝をしていた。
指導者たちはラリーの支持率が高いことをよく理解していた。キャメロン首相は議会の最後の演説で、「首相はラリーが嫌い、という噂が流れています。私はその噂を打ち砕きたい」と熱っぽく語っている。
デービッド・キャメロン首相:
「ラリーは首相官邸の家族であり、スタッフは彼を愛しています。私もそうです」
2019年12月、「ボリス・ジョンソン首相は愛犬家」というニュースが報じられた影響で、「ラリーはまもなく引退するのではないか」という噂が流れた。しかし、ジョンソン首相はラリーを雇用し続けている。
ラリーは首相官邸前で昼寝もしくはリラックスしながら、ネズミやハトを打ち負かしてきた。また、外務省勤務のパーマストン(猫:昨年8月引退)とじゃれ合う姿も時折確認されていた。
14歳になったラリーはメディアがカメラを向けるとポーズを決め、嫌いな政府高官が近づいてくるとシャーと威嚇し、自分のテリトリーおよびダウニング街の治安を守っているそうです。