エイミー・コニー・バレット氏について

中絶や同性愛者の結婚に反対する保守派

・敬虔なカトリック教徒。なお、彼女は「信仰が判決や法的意見に影響を与えることはない」と主張している。

・インディアナ州在住、ハイチから養子縁組された2人を含む7人の子供の母親。

・アフォーダブル法(オバマケア/ACA)を支持した最高裁判所の判決(2012年)を批判している

※ロー対ウェイド事件:1973年、米最高裁判所は「妊娠中絶を憲法により保障された権利」と認め、堕胎禁止を違憲とした。

2020年10月26日 ロイター通信/ワシントンD.C.ホワイトハウス、最高裁判所判事宣誓式に出席したエイミー・コニー・バレット裁判官

故ルース・ベイダー・ギンズバーグ裁判官の後任はバレット氏

26日、米国上院は大統領選挙の1週間前にエイミー・コニー・バレット裁判官の最高裁判所判事就任を強行採決、承認した

故ルース・ベイダー・ギンズバーグ裁判官の後任はバレット氏に決まった。

この日、トランプ大統領のブラザーたちは民主党の抵抗を押し切り、賛成52票ー反対48票でバレット氏の最高裁判所判事就任を承認した。

その後、バレット氏はトランプ大統領主催の式典で就任宣誓を行った。

同氏の就任により、アメリカの最高裁判所は当分の間、保守派が圧倒的過半数を占めることになる。

メイン州で厳しい選挙戦を続けているスーザン・コリンズ上院議員は、共和党議員の中で唯一反対票を投じた。

これでトランプ大統領は、2017年のニール・ゴーサッチ裁判官、2018年のブレット・カバノー裁判官に続き、3人目の新最高裁判所判事を任命したことになる。

リベラル派の故ギンズバーグ裁判の残した空席は、保守派のバレット氏に占領された。

2020年10月26日 AP通信/ワシントンD.C.ホワイトハウス、演説するトランプ大統領

宣誓式

ペンシルベニア州でのキャンペーン集会を終えたトランプ大統領は、26日夜の宣誓式を主催した。

ドナルド・トランプ大統領:
「今日はアメリカにとって、合衆国憲法にとって、そして公正で公平な法の支配にとって重要な日である」

「彼女は私たちの国で最も優秀な法学者のひとりであり、最高裁判所で卓越した裁判官を務めるだろう」

最高裁判所判事に任命されたバレット氏は次のように述べた。

エイミー・コニー・バレット裁判官:
「裁判官は議会と大統領からだけでなく、自分を動かすかもしれない私的な信念からも独立を宣言する」

「司法宣誓は司法義務の本質を捉えている。判決は常に法が支配しなければならない

1カ月前、ホワイトハウスで開催されたバレット氏の指名セレモニーはスーパー・スプレッダーイベントに姿を変え、多くの陽性者を出した。なお、トランプ大統領自身もこの直後に陽性と診断されている。

2020年10月26日 AP通信/ワシントンD.C.国会議事堂、賛成52票ー反対48票

民主党の反応

民主党は何週間もの間、最高裁判所の欠員を選ぶのは11月3日の大統領選挙以降と主張してきた。

しかし、共和党のミッチ・マコーネル上院院内総務はバレット氏の指名手続きを強行し、最高裁判所のさらなる保守化を達成した。

民主党は来週の連邦議会選挙で上院の支配権を勝ち取った場合、最高裁判所の議席数を増やすコート・パッキングで報復すると警告していた。

ただし、ジョー・バイデン氏は最高裁判所の議席数を増やすかどうかについては明言していない。

先週、バイデン氏は司法の見直しが必要かどうかを判断する超党派委員会を設置すると述べた。

宣誓式後、民主党左派はより急進的な動きが必要と主張した。自称民主社会主義のニューヨーク州議会議員、アレクサンドリア・オカシオ・コルテス氏は「法廷を拡大する」とツイートした。

一方、元上院議員のハリー・リード氏は、バイデン氏が選挙で勝利した場合、「議事妨害(フィリバスター)を廃止しろ」と圧力をかけている。

100人の議員で構成される連邦議会上院の場合はより複雑です。60人以上の上院議員が、法案の審議を打ち切り、採決することに同意しない限り、一部の議員がフィリバスター(議事妨害)、つまり法案の採決を遅らせることが可能です。

したがって、共和党議員が52人しかいない現在の上院で、フィリバスターをかわして法案採決を行うには、8人の民主党議員の同意が必要です。必要な数の票を得てフィリバスターを終わらせることができれば、法案を通すための正式な表決では過半数(51票)取るだけで十分です。法案が物議をかもすような内容ではなく、上院がフィリバスターをしなければ、法案の成立に必要な得票は過半数です。

トランプ大統領は上院のフィリバスターをなくし、いかなる法案も51%の得票で上院を通過できるようにしたいと考えています。そうでなければ、ほとんどの法案が成立しないからだと大統領は言います。

アメリカ大使館公式マガジン、アメリカン・ビューより

アフィリエイト広告
スポンサーリンク