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▽ユヌス氏はハシナ氏の逃亡後、様々な分野での大改革を約束したが、進展がなく、政治的不一致が拡大している。
2024年8月17日/バングラデシュ、首都ダッカ、暫定政権の首席顧問に就任したユヌス氏(AP通信)

バングラデシュの暫定政府を率いるユヌス(Muhammad Yunus)首席顧問が難しい対応を迫られている。

学生運動から生まれた新党「国民市民党(NCP)」のナヒッド・イスラム(Nahid Islam)代表は23日の記者会見で、「ユヌス氏は国民が待ち焦がれている改革について各政党が合意できなければ、職を辞するつもりでいる」と語った。

アワミ連盟のハシナ(Sheikh Hasina)前首相は昨年7月に反政府デモが激化したことを受け退任。翌月、インドに逃亡した。

それ以来、ノーベル平和賞受賞者のユヌス氏が暫定政府を率いている。

イスラム氏は記者団に対し、「ユヌス氏は政党の後ろ盾がないと仕事をするのが難しいと感じている」と語った。

またイスラム氏は「ユヌス氏は制度改革や公正な選挙の準備など、頼まれた仕事を達成できないのであれば、辞めなければならないかもしれないと言っていた。彼は各政治陣営からの要求と国民の不満の間で板挟みになっていると感じている」と述べた。

ユヌス氏はハシナ氏の逃亡後、様々な分野での大改革を約束したが、進展がなく、政治的不一致が拡大している。

ジア(Khaleda Zia)元首相率いる政党・バングラデシュ民族主義党(BNP)はユヌス氏に対し、年内に総選挙を実施するよう要求し、応じない場合は国が再び不安定になる可能性があると警告している。

陸軍の参謀長も今週、12月の選挙実施を要求し、現在の政治状況に対する不満を表明した。

これに対し、ハシナ政権を解体に追い込んだ学生グループとイスラム主義グループは暫定政府に改革を急ぐよう要求するも、BNPやアワミ連盟が政権を奪取した場合、「2度目の革命」を起こすと警告している。

暫定政府は今月初め、反テロ法に基づき、アワミ連盟の活動禁止令を閣議決定した。

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