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▽トランプ氏は2月、南アへの資金提供を凍結る大統領令に署名。ラマポーザ政権が少数派である白人を差別し、パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスやイランなど、世界の「悪者」を支援していると主張した。
2025年5月21日/米ワシントンDCホワイトハウス、トランプ大統領(右)と南アフリカのラマポーザ大統領(AP通信)

トランプ(Donald Trump)大統領は21日、ホワイトハウスで南アフリカのラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領と会談し、同国が少数派の白人を組織的に殺害していると主張した。

トランプ氏は大統領執務室の照明を落とし、極左政治家が「農民を殺せ」という歌詞を含む歌を歌っているビデオを流した。

またトランプ氏は自分の主張を強調するためにニュース記事を読み上げ、「南アフリカの白人農民が死、死、死、恐ろしい死に直面している」と述べた。

トランプ氏は2月、南アへの資金提供を凍結る大統領令に署名。ラマポーザ政権が少数派である白人を差別し、パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスやイランなど、世界の「悪者」を支援していると主張した。

またトランプ氏はラマポーザ政権が公布した土地収用法を非難。それが市民の権利を侵害し、少数派である白人から土地を没収していると主張した。

南ア出身でトランプ氏の盟友であるマスク(Elon Musk)氏もラマポーザ政が白人を不当に扱い、「人種差別的な法律を公布した」と主張している。

土地収用法は公共事業など、公益性の高い事業のために土地の所有者から土地を収用することを認めるもので、話し合いで合意が得られた場合には任意の売買契約を締結する。しかし、補償金額などの条件面で折り合いがつかず、事業の進行が滞る場合には土地の収用を可能とする。

米国はエイズ救済大統領緊急計画(PEPFAR)を通じて南アのHIVプログラムに資金を提供。昨年は約4億4000万ドルを援助した。

トランプ氏は南アの白人農家数十人を難民として米国に迎え入れている。

南アの専門家によると、同国内で白人が組織的な人種差別を受けているという確たる証拠はないという。南アの犯罪率は世界トップクラスで、あらゆる人種が暴力の標的になっている。

トランプ氏は記者団に対し、「人々は命を守るために南アフリカから逃げている。彼らの土地は没収され、大勢が殺されている」と語った。

ラマポーザ氏はこの主張に反発し、「白人が組織的な攻撃を受けたり、殺害されているという主張は誤りである」と強調した。

トランプ氏はうんうんとうなずいた後、「彼らは白人農家の土地を奪い、殺している」と繰り返した。

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