▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は14日午前の時点で5万2908人、負傷者は11万9721人となっている。
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イスラエル軍が14日、パレスチナ・ガザ地区全域への攻撃を強化し、過去24時間で少なくとも84人が死亡、100人近くが負傷した。保健当局が明らかにした。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、イスラエル軍は14日未明から北部やガザ市の複数の建物を空爆。避難所も被害を受けたという。
イスラエル軍はいくつかの地域に避難命令を出した。アルジャジーラによると、少なくとも2つの病院がこの対象に含まれ、多くの患者が避難を余儀なくされたという。
ガザ北部では複数の建物が倒壊し、少なくとも50人が死亡、大勢が瓦礫の下敷きになった。
ロシア、中国、イギリスは14日、米国とイスラエルによるガザでの食料配布計画を拒否し、代わりにガザ国境の封鎖を解除するよう求めた。
イスラエルは3月2日にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。
この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は未曽有の大飢饉が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう呼びかけてきた。
ネタニヤフ政権はイスラム組織ハマスが人質を全員解放するまで国境封鎖を続けると主張している。
中東歴訪中のトランプ(Donald Trump)米大統領は14日、ガザ紛争をできるだけ早く終結させるために努力していると述べた。
しかし、イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は14日、「現時点で停戦はあり得ない」と強調。攻撃を強化し、ハマスに圧力をかけ続けると誓った。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は14日午前の時点で5万2908人、負傷者は11万9721人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。
ネタニヤフ氏は先週の閣議でガザ地区での軍事作戦を拡大する計画を承認。計画にはガザの「征服」および住民の強制移住が含まれている。
イスラエルはガザを征服したうえで、領土を保持し、パレスチナ人をガザ南部に強制移住させ、民間警備会社とともに援助物資を配給・管理するとしている。
イスラエル政府はこの計画に先立ち、数万人の予備兵を招集中だ。ネタニヤフ氏はトランプ氏の中東歴訪が終わり次第、この計画を実行に移すと主張している。
トランプ氏は5月末までにはガザでの物資配給を開始できるという見方を示している。