▽シリアは欧米諸国に対し、アサド政権時代に科した制裁の解除を求めている。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は13日、暫定政府の統治下にあるシリアへの制裁を緩和し、関係正常化に向けた取り組みを開始すると表明した。
トランプ氏は訪問先のサウジアラビアで発言し、シャラア(Ahmed al-Sharaa、通称ジャウラニ)大統領率いるシリアに「平和のチャンスを与える」と強調した。
またトランプ氏は「うまくいけば素晴らしい新政権が誕生するだろう。シリアよ、幸運を祈る。何か特別なものを見せてくれ」と述べた。
トランプ氏は14日にシャラア氏と会談する予定だ。
シャラア氏はかつてのアルカイダ系組織「タハリール・アルシャーム機構(HTS)」の元指導者であり、国連の制裁下にある。
アサド(Bashar Assad)前大統領は昨年末、HTS率いる反体制派による電光石火の攻勢に対応できず、ロシアに逃亡。これにより、50年にわたるアサド一族の独裁に終止符が打たれた。
それ以来、シャラア氏が暫定政府を率いてきた。米政府はシャラア氏に対する1000万ドルの報奨金を解除している。
トランプ氏はサウジのサルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)とトルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領に促され、和解への努力が始まったと述べた。
バイデン(Joe Biden)前大統領は当時、この決定をトランプ政権に委ねた。トランプ氏はまだシリア暫定政府を承認しておらず、制裁も維持している。
ホワイトハウスはトランプ氏の演説前、サウジ滞在中のシャラア氏と会うことで合意したと声明を出した。
シリアは欧米諸国に対し、アサド政権時代に科した制裁の解除を求めている。