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▽オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがクルド労働者党(PKK)である。
米政府の支援を受けるクルド人自治区の民兵組織「クルド人民防衛部隊(YPG)」の兵士(Getty Images)

トルコ政府は2月28日、イラクとシリアで活動するクルド系組織の解散を求めた。

「クルド労働者党(PKK)」の創設メンバーであるアブドラ・オカラン(Abdullah Ocalan)受刑者は前日、武装解除と組織の解散を求める声明を出した。

オカラン氏は獄中からPKKに対し、議会を招集し、武器を捨てて解散する決定を下すよう促した。

親クルド派の幹部によって伝えられたこのメッセージは何万人もの命を奪った戦争を終わらせるための新たな和平構想の一部であった。

オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。

トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領の報道官は28日、PKKに関連するすべてのグループはこの呼びかけに従うべきだと述べた。

また報道官は「テロ組織の延長線上にあるものはすべて解散しなければならない」と強調。イラクとシリアで活動するクルド関連組織がその対象であると述べた。

イラク北部に拠点を置くPKKの指導部はまだオカラン氏の呼びかけに応じていない。

シリアで米政府の支援を受けるクルド人自治区の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」と「クルド人民防衛部隊(YPG)」はオカラン氏の呼びかけを支持。「平和を構築する機会であり、トルコ側との協議に応じる用意がある」と表明した。

SDFは昨年末、シリア北部のトルコ国境付近の領土を奪還するため、トルコ政府が支援する「シリア国民軍(SNA)」に対する反攻を開始した。

SDFは米の支援を受け、シリアにおけるイスラム国(ISIS)との戦いで主導的な役割を果たしてきた。その先頭に立つのはYPGで、トルコ政府はこれをテロ組織に指定しているPKKの同盟組織とみなしている。

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