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▽マドゥロ大統領は10日の就任式で3期目をスタートさせた。米英とEUはこれを受け、マドゥロ政権に対する制裁を強化した。
2024年7月30日/ベネズエラ、首都カラカス、大統領選の結果に抗議する女性(AP通信)

南米ベネズエラ政府は13日、野党支持者が5カ国の在外公館に損害を与えたと主張した。

外務省は声明で、「野党を支持するコマンドー部隊がこの破壊行為を実行した」と述べたが、その証拠は示さなかった。

それによると、ポルトガル、ドイツ、スペイン、コロンビア、コスタリカの在ベネズエラ公館で被害が確認されたという。

外務省は「関係国の捜査機関が破壊行為に関与した者を追跡している」と述べたが、破壊行為の詳細や公館が攻撃を受けた時期は明らかにしなかった。

野党陣営はコメントを出していない。

ポルトガルの在ベネズエラ大使館は13日、週末に小型の火炎瓶が投げ込まれ、軽微な被害が出たと明らかにした。地元メディアによると、警察が捜査中。

ポルトガル外務省は声明で、ベネズエラ大使館周辺の警備を強化していると述べた。

ベネズエラ外務省が公開した画像にはスプレーで野党指導者の名前が書かれた国旗が写っていた。

独裁者のマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領に忠誠を誓う選挙管理委員会は昨年7月の大統領選の集計結果を公表せず、マドゥロ氏が得票率51%で勝利したと宣言した。

しかし、野党陣営は全国の電子投票機が印刷した集計表の80%以上を確保・精査した結果、全野党の統一候補であるゴンザレス(Edmundo González)氏の得票数はマドゥロ氏に2倍以上の差をつけていたことが明らかになった。

米国やEUを含む数十カ国が選挙の勝者をゴンザレス氏と認定。選管に透明性のある集計結果を公表するよう呼びかけてきた。

しかし、最高裁判所は8月末、マドゥロ氏の勝利を認定。さらにカラカスの地方裁判所は9月、ゴンザレス氏が選挙結果を捏造し、暴動を煽ったなどとして逮捕状を発行した。

この結果、ゴンザレス氏はスペインへの亡命を余儀なくされた。

マドゥロ氏は10日の就任式で3期目をスタートさせた。米英とEUはこれを受け、マドゥロ政権に対する制裁を強化した。

ベネズエラの経済は米政府によるマドゥロ政権への厳しい経済制裁とマドゥロ氏の後先考えないバラマキ政策で急速に悪化。GDPはマドゥロ氏が就任した2013年以降、右肩下がりとなり、2021年には10年前の2割以下に落ち込んだ。

現在のGDPはピーク時の4分の1となり、その結果、800万人近くが国外に流出。その多くが他の中南米諸国を経由して米国への移住を目指している。

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