▽ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
ギリシャの沿岸警備隊がドデカネス諸島のカルパトス島沖で識別標識のないスピードボートを拿捕し、124人の移民を拘束した。当局が8日、明らかにした。
それによると、巡視艇はカルパトス島の港付近でボートを拿捕し、乗っていた移民58人を拘束。さらに、警察と警備隊が港から数キロ離れた海岸で66人を発見・拘束した。
警察は24歳の男を偽造身分証明書所持の疑いで逮捕した。身元は明らかになっていない。
地元テレビ局は関係者の話しとして、「拘束された移民の多くが中東系である」と伝えている。警察は移民の国籍を明らかにしていない。
ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。
当局は中東の紛争が移民の急増をまねていると指摘。昨年拘束した不法移民は23年比で50%近く増加し、最も多かったのはシリア人であった。