◎マレーシアでは11月から3月まで続く雨季の間、主に都市部で洪水がよく発生する。
マレーシア北部と東部の広い範囲で大雨による洪水が発生し、少なくとも3人が死亡、9万人以上が避難を余儀なくされている。政府が29日、明らかにした。
それによると、28日からの大雨により、9つの州の2万8000世帯以上、約9万5000人が学校や自治体の避難所などに避難したという。
タイと国境を接する北部クランタン州の被害が特に深刻で、約6万3700人が自宅から避難。隣接するトレンガヌ州がそれに続いた。
被害の全容は明らかになっておらず、自治体と政府が調査している。
アンワル(Anwar Ibrahim)首相は29日、関係閣僚が24時間体制で対応に当たっていると述べ、被災地に必要な支援を届ける準備を進めているとした。
緊急事態庁は28日、今年の洪水被害は25万人以上が避難を余儀なくされ、21人が死亡した2014年よりもひどくなる可能性があると報告した。
地元メディアによると、来月も雨模様の天気が続き、より多くの州に影響を及ぼす可能性が高いという。
緊急事態庁の副長官は地元紙のインタビューで、「政府は洪水災害に対処する準備ができている」と述べた。
また副長官は「約8万3000人の要員と数千台の救助ボート、四輪車、救命胴衣、31機のヘリコプターが非常時に備え、配備されている」とした
同庁によると、全国の指定避難所は8481カ所、200万人以上を収容できるという。
マレーシアでは11月から3月まで続く雨季の間、主に都市部で洪水がよく発生する。気要員は今年の雨季について、「5回から7回、全国の広い範囲でまとまった大雨が予想される」と発表している。