◎リチウム電池の消火には「専用の消火剤」か「大量の水」が必要であり、中途半端に放水するとリチウムイオンと水が反応し、発熱して火災を広げる可能性がある。
米カリフォルニア州ピードモントの市道で電気自動車(EV)大手テスラのサイバートラックが単独事故を起こし、3人が死亡、1人が重傷を負った。警察が27日、明らかにした。
それによると、事故は27日未明に発生。一緒に行動していたもう1台の車の運転手が警察に通報した。
警察官が炎に包まれたサイバートラックを発見。その後、消防が消火し、約1時間後に鎮火したという。
事故の原因は明らかになっておらず、警察が調べている。
重傷を負った1人はもう1台の車の運転手が何とか車外に引きずり出した。
警察は亡くなった3人の身元を明らかにしていない。
ピードモント消防署の署長は記者会見で、「消火が早かったことから、サイバートラックの大型リチウムイオンバッテリーから出火した可能性は低い」と語った。
また署長はサイバートラックの過去のリコールに言及し、「事故の原因がサイバートラック本体にあったかどうかは分からないが、今のところ、システムに問題があったという兆候は見られない」と述べた。
サイバートラックは発売から約1年が経過した人気車種のひとつ。安全上の問題で6回リコールされており、最近では11月5日に、電気インバーターの不具合により駆動輪が動力を失う可能性があるとしてリコールされた。
リチウム電池の消火には「専用の消火剤」か「大量の水」が必要であり、中途半端に放水するとリチウムイオンと水が反応し、発熱して火災を広げる可能性がある。