◎パキスタンの人口は約2億4000万人。99%がイスラム教徒で、シーア派の割合は15%と推定されている。
2024年11月22日/パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワル、宗派間抗争に抗議するデモ(Getty Images/AFP通信)

パキスタン当局は24日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州のイスラム教スンニ派とシーア派の武装勢力が7日間の停戦に合意したと明らかにした。

同州政府の報道官は声明で、「地元の複数の酋長が停戦交渉を仲介し、両勢力は7日間の停戦で合意した」と述べた。

同州北ワジリスタン郊外の地区では23日、スンニ派とシーア派の武装勢力が衝突し、少なくとも37人が死亡、25人が負傷。逮捕者は出ていない。

その数日前にはシーア派の信徒を乗せた複数の車が武装集団の襲撃を受け、42人が殺害された。

パキスタンの人口は約2億4000万人。99%がイスラム教徒で、シーア派の割合は15%と推定されている。

両派は概ね平和的に共存しているが、シーア派が多数派の地域、特にカイバル・パクトゥンクワ州では数十年にわたり緊張状態が続いている。

23日の銃撃戦はシーア派によるスンニ派への報復と伝えられているが、詳細は不明だ。犯行声明も出ていない。

今回の暴力事件を受けて、州政府は複数の酋長に調停を依頼した。

州政府報道官は声明で、「両派は捕虜を交換し、遺体を返還することでも合意した」と明らかにした。

また報道官は、「この停戦により、州郊外の遠隔地で報告されている小規模な戦闘も収まるはずだ」と述べた。

調停チームは23日にシーア派が多数を占めるパラチナルに入り、シーア派とスンニ派の指導者と会談した。

カイバル・パクトゥンクワ州の一部地域では数カ月前から多数派のスンニ派と少数派のシーア派により対立が激化し、100人以上が死亡する事態となっている。

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