◎上下両院は先月、ガチャグア前副大統領の不信任決議案を賛成多数で可決した。
アフリカ東部・ケニアの首都ナイロビで1日、副大統領の就任式が行われ、キンディキ(Kithure Kindiki)新副大統領が宣誓した。
キンディキ氏は国会議員や欧米の特使などが出席する式典で演説し、「国家に忠誠を誓い、国民のために働く」と誓った。
上下両院は先月、ガチャグア(Rigathi Gachagua)前副大統領の不信任決議案を賛成多数で可決。その後、内相を務めるキンディキ氏の副大統領就任を全会一致で承認した。
ナイロビの高等裁判所は10月31日、ガチャグア氏の弾劾を一時的に差し止める裁判所の命令を無効とし、キンディキ氏の就任を認めた。
ガチャグア氏は裁判で弾劾の無効を訴えている。
議会下院(定数349)は今月初め、ガチャグア氏の不信任決議案を賛成多数で可決した。
ガチャグア氏は10月16日の上院(定数67)公聴会で疑惑を全て否定し、決議案を否決するよう訴えていた。同日午後にも尋問を受ける予定であったが、同氏が体調を崩し中止となった。
そしてガチャグア氏は胸の痛みを訴え病院に搬送、入院した。ガチャグア氏の弁護団は退院まで上院公聴会を延期するよう求めていたが、上院は翌日、決議案を可決。ルト(William Ruto)大統領はキンディキ氏を副大統領に指名した。
ガチャグア氏は今年6月の反政府デモを支持し、さらに複数の汚職や不正行為に関与したと告発されている。
この告発を受け、ルト氏の与党・国家統一党がガチャグア氏の不信任決議案を国会に提出した。
キンディキ氏は演説で、「国家、大統領、そして国民に忠実かつ誠実でいることを約束する」と強調した。