◎シリアには約900人の米軍兵士と請負業者が駐留。2014年にイラクとシリアを席巻し、多数の犠牲者を出したISISの復活を阻止している。
シリア、米中央軍の兵士(CENTCOM)

軍がシリアのイスラム国(ISIS)が運営するキャンプを空爆し、ISISの戦闘員35人を殺害した。中央軍(CENTCOM)が30日、明らかにした。

それによると、空挺部隊(ドローン部隊とみられる)は28日夕方、シリア中部の砂漠地帯にあるISISキャンプのグループ幹部や複数の施設を空爆したという。

CENTCOMは同じ日、イラク軍と共同でISIS残党の掃討作戦を行っていた。

シリアには約900人の米軍兵士と請負業者が駐留。2014年にイラクとシリアを席巻し、多数の犠牲者を出したISISの復活を阻止している。

CENTCOMはクルド人自治区民兵組織「シリア民主軍(SDF)」と共に、シリア東部や中部のISIS拠点を何度も空爆してきた。

米国防総省はこの地域のISIS残党の力を限定的としながらも、依然として多くのテロを起こすことができるとして、イラク政府やクルド当局と連携して掃討を目指すとしている。

CENTCOMは声明で、「シリア中部における最新の攻撃は同地域の民間人や米軍および同盟軍に対する攻撃を計画、組織、実施するISISの能力を混乱させることを目的としている」と述べた。

民間人の死傷者は確認されていないとのこと。

ISISは2014年にイラクとシリアの大部分を支配、カリフ制国家の樹立を宣言したが、2017年にイラクで敗北。2019年3月にシリア東部の最後の拠点を失った。

しかし、ISISの残党はその後もシリアやイラクなどに潜伏、活動を続け、多数のテロ攻撃を実行。その被害はここ数年増加傾向にある。

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